3月の試合に向けてトレーニングに励む日本バンタム級11位・堤聖也。
練習では面白いシャドーをしている姿が目についた。
トップ動画冒頭を見ると片足を上げた状態でパンチを打っているのが分かる。
これは体勢が崩れた状態で強打するためのトレーニングだ。
ボクシングの試合では正しいフォームでパンチを打てる機会は少ない。
揉み合いになることが多く、その隙に鋭く打ち込むことができればKOにつながる。
元王者に対して引き分けと善戦した10月の比嘉大吾戦では「左のモーションに入ると体が開くので、そこにアッパーやフックを入れていく作戦でした」と話し、体勢を崩しながら打ち込むことを普段から頭に入れているようだった。
技術に裏打ちされた強打を持っている選手だからこそ、どこからでも鋭いパンチが打てるとなれば、相手にとって脅威だ。目標とする世界でのKOも期待できる。
「まずは地域タイトル獲らないと始まらないので、日本や東洋、アジア、WBOどこでもいいです。どれか獲って世界に行きたいですね」
次戦はあくまで世界に行くための通過点だと語っていた堤。常に高みを目指す、彼の今後の活躍に期待したい。
堤聖也 (つつみ・せいや)
熊本県熊本市出身。25歳。角海老宝石ボクシングジム所属。戦績は7戦5勝(4KO)2分。同年代に井上拓真や田中恒成などがいる。
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