「世界チャンピオンになってもサブ扱いで悔しさがありました」
WBAライトフライ級スーパー王者の京口紘人はデビューから僅か12戦で2階級を制覇した輝かしい経歴を持つ。
しかし実績に比べてメディア露出は少なめだ。2階級制覇した試合や防衛戦も深夜や後日の放送だった。
以前のように世界戦だからといって必ず生中継が組まれるわけではない。
ボクサーも世界王者がゴールだった時代は終わり、今は多くの場合でその後の+アルファが求められている。
京口は発信に影響力を持とうと考え、昨年の11月に自身のYouTubeチャンネルを立ち上げた。
他競技のアスリートとのコラボレーションや、試合の裏側を見せたことがファン以外にも好評を呼び、約1年で登録者数が10万人を超える人気チャンネルとなった。
現在、様々なボクサーがYouTubeに参入しているが、その先駆けとなったのは京口だ。街で声を掛けられることも増え、手ごたえを感じてるという。
「ボクシングは素晴らしいということを、いろいろな人に知ってもらいたい」。あくまで本業はボクシング。多くの人にその良さを伝えたい一心で、試合直前となった期間でも更新を続けている。
11月3日、3度目となる防衛戦では、自身のチャンネルでの生配信も決定した。王者本人のチャンネルでの中継は日本初の試みとなる。
「YouTubeから知ってもらうことも必要。昔のやり方では限界に来ているので、今の時代にあったやり方でパイオニアになりたい」
この1年で最も影響力をつけた京口の試合に注目だ。
京口紘人(きょうぐち・ひろと)
大阪府和泉市出身、26歳、右ファイター、元IBF世界ミニマム級王者。現WBA世界ライトフライ級スーパー王者。ワタナベボクシングジム所属。過去戦績14勝(9KO)。YouTuberチャンネルの登録者数は13万人を突破。
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