11月3日の世界戦を前にしたWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(トップ写真左)に、強力な助っ人が現れた。
昨年10月の世界戦で拳を交えた、WBC世界同級1位の久田哲也(トップ写真右)だ。
スパーリングは動画非公開。シャドーからでもお互いの熱気が伝わる
直前の試合相手と組むのは異例だが、京口陣営からスパーリングパートナーの依頼をしたことで実現に至った。
スパーリングは試合前の選手にとって非常に重要だ。より実戦に近づけるためには、日頃から拳を合わせているジムメイトより他ジムの選手が最適。ましてや同階級で肉薄したライバルならこれ以上ないパートナーだ。
両者は存分に力を出し合い、試合さながらの攻防を繰り広げた。
京口がディフェンスと攻撃のバランスを強化してきたのに対し、久田は距離感を広げ、1年前と戦い方を変えていた。
試合がない期間の修練が垣間見える。両者はお互いの進化を感じ取ったはずだ。
「久田さんは強い。引き出しが多いのとキャリアを感じる。何発かもらいましたが、いい勉強になりました」
京口が相手を称えれば久田も「プレッシャーのかけ方がうまい。パンチ力も軽量級とは思えないくらい強いですね」と絶賛。
目的はそれぞれ自分の力を高めるためだが、相手へ無言のエールを送っているように感じる。練習後はアドバイスし合う場面も見られた。
試合に向けて京口は「パワーが付いたのを実感している。面白い試合をしたいので、チャンスがあればKOも狙っていく」と意気込みを語った。
試合中断期間後、日本で初となる世界戦。ライバルからのエールを力に変え、ファンの心を動かすパフォーマンスに期待したい!
京口紘人(きょうぐち・ひろと)
大阪府和泉市出身、26歳。元IBF世界ミニマム級王者。現WBA世界ライトフライ級スーパー王者。ワタナベボクシングジム所属。過去戦績14勝(9KO)。YouTubeチャンネルの登録者数は13万人を突破。
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久田哲也(ひさだ・てつや)
大阪府堺市出身、35歳。第40代日本ライトフライ級王者。ハラダボクシングジム所属。戦績は46戦34勝(20KO)10敗2分。 17LIVE (イチナナ)でライブ配信もしている。
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