強靭なパンチ力を持つ京口だが、その土台を作っているのは、体幹の強さと体の連動性だ。
強いパンチを打つには、下半身の踏み込みを体幹から上半身、拳にスムーズに届ける必要がある。
それを養うのにもってこいのトレーニングが「メディシンボール投げ」だ。
ジムの仲間とトレーニングする京口(手前)
普段、腹筋を鍛えるのに使われるこのボールは、5キロ前後の重さがある。
体幹部でボールを受け止めて、全身のバネを使って投げる。そうする事で、全身の筋肉の機能性を高め、強いパンチを打つ感覚が身に付く。
京口も新型コロナウイルスの影響で、ジムワークに制限が出た。その時に始めたのがこの練習だ。
自粛中は「自主練だと自分だけの追い込みなので、気持ちの面で大変でした。底上げと基礎練習をメインにして、ボール投げでストレートを強化してきました」と話していた。
この成果が、ミット打ちにも表れていて、一発のパンチの威力が増した。次の試合では、京口の弾丸のようなパンチが見られるだろう。
京口紘人(きょうぐち・ひろと)
大阪府和泉市出身、26歳、右ファイター、元IBF世界ミニマム級王者。現WBA世界ライトフライ級スーパー王者。過去戦績14勝(9KO)。YouTuberとしても活躍。まもなく登録者数10万人!
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