26日の紅白戦でもそうだったが、城福浩監督とレアンドロ・ペレイラ(以降レアンドロ)は、疑問があれば常にコミュニケーションを取り合っている。
「守備の時、自分が深く自陣に戻るべきなのでしょうか?高い位置でプレーするべきなのでは?」
身振り手振りを繰り返し「あくまで個人的な意見」と前置きしつつ、レアンドロは指揮官に見解をぶつけた。
通訳を介しつつ、想いを伝えようと言葉を発し続けるレアンドロ・ペレイラ
確かに城福浩監督は前線の選手に高い位置からの守備を求めるが、それは決して守りだけのことを考えているわけではない。
「レアンドロ、君にはいつもゴールの近くにいて攻撃に力を注いでほしい。だからこそ、いい切り替えからの守備をやってほしいんだ」
情熱の指揮官・城福浩監督もまた考えをストライカーに伝えるべく、熱弁をふるう
監督もストライカーも、相手陣内でサッカーがしたいという想いは一致している。そのアプローチについてレアンドロは自分の気持ちを正直に伝え、見解を求めた。城福監督も熱い期待を込めて、各論にまで落とし込みながら言葉を続けた。
語りに語った二人、最後は納得
意見のやりとりは20分以上にも及び、最後はグータッチ。
「監督は僕の考えを理解してくれたと思う。いい方向に向かえると思うし、あとは勝つためにやるだけ」
熱闘議論の後、レアンドロは爽やかな笑顔で語り、クラブハウスへと消えた。
レアンドロ・マルコス・ペルチェナ・ペレイラ
1991年7月13日生まれ。ブラジル出身。趣味はオンラインゲームで、自粛期間中もゲームで乗り切った。
【中野和也の「熱闘サンフレッチェ日誌」】