積極的に前に出てパンチを打ち込んでいるのは、ボクシング競技で日本女子初の五輪代表選手に内定している入江聖奈だ。
ボクシングを始めた地元ジムの会長に「獰猛な入江ワニのようになれ」と攻めの姿勢を叩き込まれた。
男子選手とスパーリングする入江(黄色のパンツ)
試合時間が3分3Rと短い五輪ボクシングでは、お互いにクリーンヒットがない場合、「積極的な姿勢」が採点で有利になり、勝利に繋がる。
本人も「オリンピアンになって格好つけたくなるけど、勝つ事が一番大切。ガムシャラにいきます」とスタイルを崩さない構えだ。
動画ではスパーリングとは言え、恐れず前進する圧力に、相手の男子選手も思わず後退してしまっていることが分かる。このメンタルの強さこそが「積極的な姿勢」につながる入江のストロングポイントだ。
「相手を下がらせることが、次の一手に繋がる」と試合を見据え、圧力にさらに磨きをかけている。
リング上では攻撃的な入江ワニとなり、東京五輪金メダルを目指す!
入江聖奈(いりえ・せな)
鳥取県米子市出身、20歳、女子フェザー級(57kg)。高校1年時に全日本選手権(ジュニア)フライ級で優勝、日本体育大学では柔道・阿部詩と同級生。
2018年の世界ユース選手権で銅メダル獲得、2019年の世界選手権ではベスト8。
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