黙々と––、そして確実に。
東洋太平洋ウェルター級王者の長濱陸(ながはま・りく)は単調に見える縄跳びトレーニングにも一切手を抜かない。
今の長濱にはやり遂げる意志力が備わっているからだ。
現在ウェルター級(63.5 - 66.6kg)の長濱だが、過去にはなんと約30kgの減量を達成している。
沖縄・那覇高でボクシングを始めたが、当時は過酷なトレーニングに耐えきれず、1年で途中退部。それからは不摂生で、体重が100キロを超えてしまったそうだ。
就職のために上京したが、「お腹が出過ぎてスーツが着れませんでした」と笑いながら過去を振り返る。
近所にあった白井・具志堅ジムにはダイエット目的で通い始めた。縄跳びやサンドバッグ打ちに向き合ううち闘争心が湧き、本格的に再開。わずか3か月でほぼ現在の体重まで減量したという。
当時みるみる体が絞られていく長濱に知り合いが掛ける「え、誰?」は最高の褒め言葉。成果が出ることで単調なトレーニングもモチベーション高く取り組むことができた。
地道な積み重ねが結果に繋がることを知っているからこそ、それを欠かさない長濱。これからも一歩一歩、道を歩んでいく。
長濱陸(ながはま・りく)
沖縄県那覇市出身。28歳。第41代OPBF東洋太平洋ウェルター級王者。
100kgあった体重を減らす目的で白井・具志堅ボクシングジムへ入門。その後、角海老ボクシングジムに移籍。
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