先週リリースされたテイラー・スウィフトのニューアルバム『Midnights』が連日話題になる中、同作に収録されている「Anti-Hero」のミュージックビデオについて、「肥満憎悪だ」という批判が寄せられた。これを受けテイラーは、問題視されているシーンを削除する対応に出た。
批判が寄せられたシーンは、テイラーが体重計に乗り、「Fat(肥満)」という文字が表示されるというもの。
そしてこのシーンでテイラーは、「太陽は直視するけど、鏡は決して見ない」と、自分の容姿に不安を抱える人の心情を歌っている。
「Anti-Hero」のMVがリリースになったタイミングで、自身が脚本・監督を務めたこのビデオについて、テイラーは「私の悪夢のシナリオと侵入思考がリアルタイムで表現されている」とツイッター上で説明している。
The Anti-Hero video is HERE, which I wrote and directed. Watch my nightmare scenarios and intrusive thoughts play out in real timehttps://t.co/3ieastDifu pic.twitter.com/h5mpzVLKDY
— Taylor Swift (@taylorswift13) October 21, 2022
テイラーは過去に摂食障害に苦しんでおり、恐らくはその経験をMVに反映したものと考えられる。しかしこのMVがリリースされると、医療専門家や評論家から「このMVは有害だ」といった批判のコメントが寄せられ、Apple Music版のMVからはこのシーンが削除されたのだった。
摂食障害治療を専門とする社会福祉士のシーラ・ローゼンブルース氏は、具体的に次のような批判のコメントを寄せている。
「テイラー・スウィフトのMVで彼女が「肥満」と書かれた体重計を見下ろすシーンは、彼女のボディイメージに対する葛藤を表現する方法としては、最悪なものです。太っている人は、私たちのように見えることが人々の最悪の悪夢であることを、改めて言われる必要はありません」
ネット上では多くの人がこのシーラの意見に賛成する中、一方で、「テイラーはただ、自身の過去の苦悩を表現したかっただけで、自分の今の体型が“肥満”に値すると言っているわけではない」と、テイラーを擁護する声もあがっている。
MTV NEWS