あけましておめでとうございます。昨年末に集計を行ったアンケート「2021年のボクシング界で期待の選手」にご協力いただきありがとうございます。
最多得票は、昨年世界王者に輝いた中谷潤人選手、2位が海外で見事な復帰を飾った中谷正義選手でした。
KOでの王座奪取、感動の復帰戦――。彼らの昨年の活躍は振り返りの記事でも取り上げました。
他にも年末にKOで勝利した、佐々木尽選手や元K1王者の武居由樹選手ら様々な名前があがりました。
今回はアンケートの回答にもあった中で、私が特に注目している若手のホープをご紹介させていただきます。
「神の左」の後継者!? 中野幹士選手(帝拳)
階級はフェザー級、戦績は5勝4KO。2018年にアマチュアからプロ入りし、サウスポースタイルでテクニックとパワーを兼ね備えた選手です。
「あの左の硬さは異常」
「帝拳ジムの期待の選手」
「約1年ぶりの試合は苦戦を強いられたがアマキャリアや強打は素晴らしいものだと思う」
とファンの方もハードパンチに期待をされているようです。
元帝拳ジム所属の私も、現役当時に中野選手と何度かスパーリングをしました。
彼がまだ高校生の時でしたが、「山中慎介さんに憧れています」と語り、非常に強いパンチ力を持ち距離感も抜群だったことを覚えています。
「神の左」で世界王座を12度連続防衛した同門の絶対王者を理想としていた彼は、同じように左の強打を磨き、スパーリングでも左の一発で相手をノックダウンする姿をたびたび見かけていました。
大学に進学してからは、東京農業大学の主力選手として活躍し、体格も大きくなりさらに進化。
プロ経験は5戦(全勝)とまだ浅い選手ですが、順調に行けば世界チャンピオンを目指せる逸材です。
現在は、OPBFの8位にランクされているのでまずは国内で実力を発揮してほしいですね。いつか2代目「神の左」を襲名できるような活躍を期待したいところです。
他にも名前が上がった選手を、またご紹介していきますのでお楽しみに。
中野幹士(なかの・みきと)
大阪府大阪市出身。25歳。帝拳ジム所属。東京都立竹台高等学校で国体・選抜・インターハイの3冠を達成。戦績は5勝5勝(4KO)。同世代には、田中恒成、井上拓真、比嘉大吾がいる。
【木村悠「チャンピオンの視点」】