ボクシングは減量と切り離せないスポーツだ。
調整がうまくいけば、試合でのパフォーマンス向上に繋がる。逆に失敗すれば命取りにもなりかねない。
40歳になっても現役の第一線で活躍する細川バレンタインは、独自の方法で試合に向けての調整を続けている。
「試合の1ヶ月前から菜食に切り替えています。元2階級王者のティモシー・ブラッドリーの記事を読んで6年前からスタートしました」
一番の好物に「肉」を挙げるほどの細川が、試合1か月前からタンパク質接種は豆類に切り替え、「ヴィーガン」で減量しているそうだ。
「メリットがたくさんあります。まず練習で疲れない、パワーもついて調子がいいし、毎日100パーセントの力が出せています」
この方法が体にもあっているようで、日常生活でも調子が良いという。
「肉を食べると消化にエネルギーを使ってしまうという説があるみたいです。ライオンが長時間寝ているのもそれが理由だと聞きました」と細川は語る。
今では試合前に減量を集中する必要もないようだ。試合1ヶ月以上前にして体もすでに「バキバキ」に仕上がっていた。
「好きなもので単純に一番になりたい。年齢の挑戦もあるが、できるんだということを見せたい」
野菜で仕上げたベストコンディションで7月3日、元王者・伊藤雅雪との戦いに挑む。
細川バレンタイン(ほそかわ・ばれんたいん)
宮崎県宮崎市出身、40歳、角海老宝石ボクシングジム所属、第40代日本スーパーライト級王者。戦績は36戦25勝(12KO)8敗3分。ナイジェリア人の父、日本人の母を持つ。弟は元OPBF東洋太平洋ミドル級王者の細川チャーリー忍。
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