「昔、憧れたJリーガーですか? うーん、小学生の頃はあまりJリーグを見ていなくて……」
「自分自身、プレースタイルは今と昔は全然違うんです。小学生の頃は足も遅くて、ドリブルでこねくり回すタイプでした(笑)」
「(興梠)慎三さんなんですが、そのときはまだ鹿島アントラーズのエースで……。実はその試合のあと、偶然、コンビニでばったり会って、一緒に写真を撮ってもらったんです。あのときは本当にうれしかったなあ。その後、鹿島からレッズに移籍したときには、かなり驚きましたよ」
「あの頃はレスター・シティ(イングランド)でプレーしていて、ちょうど日本に帰国していたときだと思います。そのときも僕は一緒に写真を撮ってもらいました」
「スピードに乗ったなかでも高い技術を発揮していた原口元気くん(現 シュツットガルト)は特別でした。僕は気持ちを乗せたプレーが好きだったんです。ロンドン五輪のメンバーから落選した直後のサガン鳥栖戦(7月7日)で決めたゴール(2得点)は印象深いです。あれこそ、気持ちで押し込んだような得点だったと思います」
「EURO2012カラーで、白とピンクのツートンだったと思いますよ」
「それだけ長くプロの世界にいたということ。それは凄いこと。僕も慎三さんや阿部さんのように年齢を重ねても、ずっと活躍し続ける選手になりたいと思います」
「スタジアムに見に来てくれた人たちが『次もこの選手を見たいからまた来る』と思ってもらえるようなプレーをしたい。うまい、下手ではない。気持ちを前面に出すこと。選手たちの感情が出たときに、見ている人たちも感動すると思うんです。それがスポーツの醍醐味」
(取材・文/杉園昌之)