「ヴェルディでプレーしていたディエゴの体が大きくて、『すげえな』と驚きました」
「タイプが違ったのでマネをするようなことはなかったのですが、子どもながらにかなり好きでした。小学校の3年生、4年生くらいのときには学校の宿題には手をつけず、勝手に遠藤保仁さんのレポートを画用紙に書いて、担任の先生に提出したこともありました。『自分で調べて書いたんだよ』って。決められた宿題をしていなかったので、怒られましたけどね(笑)」
『この選手のようになりたい』と強く思ったのは、流通経済大でプレーしていた頃である。かつてユニバーシアード代表(大学日本代表)で監督を務めた経験も持つ同大の大平正軌コーチに掛けられた言葉がきっかけだった。
「大学2年生のときにボランチから右サイドバックにコンバートされたのですが、ユニバーシアードで長友佑都さんを指導していた大平コーチから『お前も長友のようになれるぞ』と言ってもらえて、そこから意識するようになり、憧れの存在になりました。思い返せば、小さい頃に親や友達から長友さんに顔が似ていると言われたこともあったんです(笑)」
「あのとき、いつか長友さんを超えたいし、超えないといけないと思いました」
「小柄なディフェンダーが190cmを超えるような相手に1対1でどのようにして勝てばいいのかと考えたとき、長友さんの守備を見返しました。相手の懐に入るところなどは参考にしましたし、体作りの面では動きながら体幹を使うメニューを取り入れました」
「ベルギーで成長してきた姿を見せたい。試合では絶対に違いを見せられると思っていますので。ゴール前の質は間違いなく上がっています」
(取材・文/杉園昌之)