現地時間で15日に出演したPodcast番組『Drink Champs』の中で、カニエ・ウェストがまたも問題発言。2020年5月に当時警官であったデレク・ショーヴィンがフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんの首を膝で圧迫し命を奪った“ジョージ・フロイド事件”について、ジョージさんが亡くなったのは「薬物乱用が原因だ」と主張した。
このカニエの発言を受け、ジョージさんの遺族がカニエを相手に訴えを起こす準備をしていることが分かった。
カニエは『Drink Champs』の中で、2020年5月に米ミネソタ州ミネアポリスで警察による暴行の末に命を落としたジョージさんについて言及。ジョージさんの直接的な死因は「フェンタニル(麻酔用鎮痛剤)の過剰摂取によるものだ」と独自の見解を述べた。
SNSを始め世間では、このカニエの発言に対し非難が殺到。『Drink Champs』のカニエが出演した放送回は、その後削除される事態となった。
この件を受け、遺族とジョージさんの娘ジアナ・フロイドさん(7歳)の弁護団は、カニエに対し2億5千万ドル(約370億円)の損害賠償を求める訴訟を起こすつもりだという。
弁護士のヌル・ウィザースプーンは、E! News誌に対しこうコメントしている。
「(訴訟は)子どものことを何よりも優先することが目的です。ジョージ・フロイドの娘はカニエ・ウェストの発言によって再びトラウマを抱えることとなり、カニエは彼女にとって安全ではない不健康な環境を作り出しました」
また、別の弁護士ケイ・ハーパー・ウィリアムズも、こう続ける。
「言論の自由とは言いますが、そこには、嫌がらせ、嘘、誤った情報の陳述、そしてジョージ・フロイドの遺産の不正流用は含まれません。言葉には結果が伴うものであり、ウェスト氏にはそれを理解して頂きます」
同誌が入手した停止通告書によると、ジョージさんの遺族はカニエの発言に「非常に心を痛め、苦しめられている」という。またカニエに対し、「あなたは悪意を持って不正確で根拠のない発言をし、フロイド氏の遺産とその家族に損害を与えた」と、発言を非難する記述もあるという。
MTV NEWS