今年に入り“ネットいじめ”などの行動で批判を浴び続けているカニエ・ウェストが、またも話題を呼んでいる。世間の人々からだけでなく、セレブ仲間からも批判の声が寄せられているカニエ。問題視されている行動・発言とは、いったい何なのか。
事の発端は、現在フランスで開催中のパリコレにてカニエが自身のアパレルブランド「Yeezy」のファッションショーを行い、そのショーに「White Lives Matter」と書かれたトップスを着てきたことであった。
この「White Lives Matter」は、2020年に米ミネソタ州ミネアポリスにて起こった“ジョージ・フロイド事件”を受け、アメリカを始めとした世界各地で人種差別に抗議するために起こった運動「Black Lives Matter」が由来となっている。
「Black Lives Matter」は主に黒人への差別に抗議する運動であったが、その過程で“白人の命も大事だ”と主張する人々が表れ、「Black Lives Matter」に対抗する標語として「White Lives Matter」が使われるようになった。
カニエは、過去には黒人の人権を訴える発言を行い、2005年に大型ハリケーン「カトリーナ」がアメリカ南部を襲った際には、当時の米国大統領ジョージ・ブッシュに対し「ジョージ・ブッシュは黒人に関心を払ってない」「貧困層や黒人、裕福で無い人々への支援が遅い」と批判していたほどだ。
しかし、今回のYeezyのショーでは「White Lives Matter」と書かれたトップスを着用し、瞬く間にバッシングを浴びることとなった。
批判を寄せた人々の中には、実際に3日に行われたYeezyのショーに出席していた、ジェイデン・スミスも含まれている。カニエやモデルの数人が「White Lives Matter」のトップスを着ているのを見たジェイデンは、すぐさま退場。
その後ツイッターにて、「去る必要があった。笑」と呟いたほか、「誰が主催のショーだろうが、自分の考えと違うメッセージを発してるなら、俺にはどうだっていい」とカニエの判断を強く批判していた。
I Had To Dip Lol
— Jaden (@jaden) October 3, 2022
I Don’t Care Who’s It Is If I Don’t Feel The Message I’m Out.
— Jaden (@jaden) October 3, 2022
さらにカニエは、翌日となる4日、この「White Lives Matter」トップスを批判したVOGUE誌の編集者ガブリエラ・カレファ=ジョンソンを中傷するような発言をSNS上で行った。
カニエがインスタグラムにアップしたのは、ボーダーのスカートに黄色いTシャツ、コーデュロイのトレンチコートにレースアップのロングブーツを合わせ、差し色としてライトブルーのバッグを手に持つガブリエラの写真であった。
キャプションには、「これがファッション業界で働いてるやつの服装か。俺の悪口を言ったら、俺だって反撃する」と綴り、ガブリエラを口撃したのだった。
このカニエの発言には、人気モデルのジジ・ハディッドが「カニエはいじめっ子で、冗談のような存在」と批判の投稿をアップした。
またそのほかにも、ヘイリー・ビーバーはインスタグラム・ストーリーズに「あなた(ガブリエラ)への尊敬の念はとても深い。あなたのことを知ることは、あなたを敬愛することであり、あなたと一緒に仕事をすることは名誉なことです」「最も親切で、最も才能があり、最も楽しく、最もシックな方」と、ガブリエラを擁護するコメントを出している。
さらには、VOGUE誌も正式な声明を発表し、「VOGUEは、グローバルファッション編集長で長年の寄稿者であるガブリエラ・カレファ=ジョンソンの味方です。彼女は個人的に標的にされ、いじめられました。許されないことです」と、カニエの発言を大々的に批判している。
MTV NEWS