「強化してきたサーブで、あれだけポイント取れたのは嬉しかったです」
浮かべた満面の笑みが、マスク越しにもはっきり分かる。3日間で6試合戦い、失ったサービスゲームは僅かに2つ。
BEAT COVID-19 OPENで圧巻の優勝を手にした加藤未唯(トップ写真左)は、自身の成長を噛み締めた。
サーブ強化への主な変更点は、両足を使って飛び上がり、より高く、やや前方でボールを捉えること。メディシンボールを使ったトレーニングも重ね、地面を蹴る感覚を身体に染み込ませてきた。
本人はサーブの上達を実感しながらも、打点の変化にはそこまで自覚的ではなかったと言う。
だがこの動画を見れば、打った後の着地位置が相当に前方なことは明らか。さらに特筆すべきは、相手のリターンをベースライン上でしっかり打ち返していること。迷いなくサーブを打ち込める背景には、早いタイミングでボールを捕える技術の向上もあった。
この1年ほどはダブルスに専念してきたが、今後はシングルスも多く出て行く予定。
「この3日間の自分のテニスを思うと、公式戦に出るのが楽しみ」
ファンも本人も楽しみにするツアーは、8月中旬に再開予定だ。
加藤未唯(かとう・みゆ)
京都市出身、25歳。全豪OP複ベスト4やジャパン女子OP単準優勝など単複で活躍するオールラウンダー。
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