自信のあるトレーニングは――?
岡村恭香にそう聞くと、間髪入れず「スクワットです」との答えが返ってきた。
昨年末にランキングを上げ、今年1月の全豪OPでグランドスラム予選初出場も果たした岡村の武器は、ほっそりと見える上半身からは想像がつかないほどにパワフルで鋭いフォアハンドのストローク。その強打を可能にするのは、自慢の下半身だという。
フォアのストロークを放つ岡村。その鋭さは日本女子の中でも屈指
「彼女の見せ場です。グッと深く腰が落ちるところに注目してください」と、トレーナー氏も太鼓判を押すスクワットは、確かに姿勢も安定感も抜群。
以前は、太腿前部の筋力に比して後部が弱かったが、ここ最近のトレーニングのお陰で、ハムストリングや臀部が相当に強化されたという。臀部や太腿などの大きな筋肉を使って身体を回転させれば、無理なくボールに力が伝わり、ストロークの強化に直結する。
ウェイトの重量は65kg。深く曲がる膝に注目!
岡村本人は、「最近、みんなからお尻の位置が上がったって言われるんです。ちゃんと臀部が鍛えられてるからだと思います」と目尻を下げつつ笑みをこぼす。
7月1日に開幕が迫った、クラウドファンディングによる賞金大会『BEAT COVID-19 OPEN』で、その成果が発揮できるのを楽しみにしている様子だ。
岡村恭香(おかむら・きょうか)
岡山県出身、24歳。ケガでランキングを落とした時期もあったが、昨年は再浮上のシーズンを送る。郷土愛が強く岡山県トリビアを語らせればテニス界ナンバー1。
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