(写真:時事通信)
「この件の全責任は小山田にあります。だから彼も私も、弁明も言い訳もしません」
そう語るのは、小山田圭吾(52)の所属事務所の代表取締役を務めるO氏。フリッパーズ・ギターのディレクターや、コーネリアスのマネージメントも務めてきた、いわば小山田の長年の“盟友”だ。
多くの関係者が開会式前に去っていった東京五輪。そのなかでも開会式の作曲担当者だった小山田の辞任は衝撃的だった。
《全裸にしてグルグルに紐を巻いてオナニーさしてさ。(中略)ウンコ喰わした上にバックドロップしたりさ》(『ロッキング・オン・ジャパン』'94年1月号)
障害のある同級生らへの“虐待行為”を複数の雑誌へ武勇伝として語っていた過去について、世界中で批判の声が上がったのだ。
五輪開会式直前、本誌はO氏に直撃取材を試みた。
――複数の雑誌で同級生への虐待を告白していますが、なぜいままで謝罪しなかったのですか?
「(誌上での)発言が全部本当なのかといえば、必ずしもそうではなく……」
――なぜ“過去”を封印して、五輪開会式の作曲担当という大役を受けたのですか?
「“封印”していたわけではありません。ただ、この五輪の仕事は(本人も)あまり乗り気ではなかったんです。私も本来は引き受けるべきではなかったと思います」
■事務所社長は「実は私も開催に賛成していません」
――“名誉な仕事”だという認識は特に持っていなかったということでしょうか?
「いまでも五輪に反対する人が多数派です。実は私も開催に賛成していません。小山田自身がどう考えているのかは、本人の口からは聞いていませんが……」
――イヤだったのならば、なぜ引き受けたのでしょうか?
「そういう状況になってしまっていて……」
――小山田さんは被害者に謝罪すると発表していますが?
「すでにお詫びしました。とりあえず(被害者に)小山田の反省を伝えています。ただ詳しいことは申し上げることができません」
“弁明も言い訳もしない”と言いながらも煮え切らない言葉を繰り返すO氏。
――小山田さんの過去の発言は、海外でも報道されていますが、会見はしないのでしょうか?
「五輪の件も辞任しましたし、いますぐに会見というのは無理です。事態が鎮静化して、次の機会でもあれば……。あとは私が業界関係者にお詫びして、騒ぎが収束していけば、ありがたいのですが」
“次の機会”とはどのようなタイミングなのだろうか? 関係者への謝罪はO氏に任せ、ひたすら騒動の鎮静化を待っているという小山田の姿勢からは反省の意思は伝わってこなかった。