「あまりに準備不足でした。閉会式のオペレーションが満足にできていないのです。それが如実に表われたのは閉会式終了後、テレビの中継が終わったときですよ」
「式典中は、国立競技場のどのエリアにどういうメディアや関係者が立ち入りできるか、一応制限されていたんです。しかし式の終了後は、なぜかフィールド内に関係者であれば誰でも降りることができ、メディア関係者やスタッフなどが勝手に降りて記念撮影にいそしんでいました。聖火台のすぐそばまで近寄ることもできましたよ」
「あまりに人気すぎて、行列ができるほどでした。みんな演説台に立って、少し偉そうなポーズを取って“バッハごっこ”をするんですよ(笑)。最終的にはマスコットキャラクターのミライトワまでもが登壇し、会場は大盛り上がりでした。よくいえば、大きな体育祭が終わった後のような雰囲気です。でも、3兆円以上注ぎ込んだと言われる五輪の閉会式としてはあまりに杜撰と言わざるを得ません。これほどセキュリティが甘いのであれば、式典中に悪意を持った人間がフィールド内に侵入することもできたのではないかと思うと、恐ろしいです」