浦和レッズOBである長谷部誠の著書『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』に感銘を受けたという髙橋利樹の自身の心(と体)の整え方のひとつは、サウナに入ることだ。
かつては週1回の頻度だったが、今や週2、3回は通っているという。
「もともとはロアッソ熊本時代に、車で1時間ほどのところに有名な温泉があって、そこで温泉に浸かって、サウナにも入るようになってハマったんですよ。浦和に来てからは、近くにサウナがあるので、通う回数も増えました」
個人的には、サウナはとにかく熱くて、息苦しくて、我慢を強いられる苦行というイメージがあって、なかなか入る気になれない。そんな話をすると、髙橋は頷きながらも、サウナの魅力を語ってくれた。
「僕もそうですよ。サウナは熱いし、水風呂は冷たいし。でも、それを繰り返してから外気浴(外気にあたりながら体を冷ますこと)をしてみてください。めちゃめちゃ気持ちいいですから。頭がすっきりしてクリーンになるし、悩みごととかも、たいしたことなかったなって思えてくるんです」
これが、いわゆる「整う」状態なのだろう。
サウナに入ると疲労回復効果やリフレッシュ効果が得られるので、アスリートにとってはメリットも大きい。
今季加入したレッズでの公式戦初出場・初先発となった3月18日のYBCルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦で、開始15分で無念の負傷退場となり、離脱を余儀なくされたときも、サウナに入って悔しい気持ちを切り替えたのかもしれない。
普段から髙橋と仲の良い明本考浩と大畑歩夢のふたりもサウナ好きだが、一緒に通うことはあるのだろうか。
「いや、僕は地元がこっち(埼玉県さいたま市出身)だから、高校時代の友だちと行くことが多くて、彼らと一緒にサウナに行ったことはないんです。今度、行ってみたいと思います」
3人でサウナに通うようになれば、“浦和レッズサウナ部”の結成なるか。
6月24日の川崎フロンターレ戦では左サイドハーフとしてリーグ戦初先発を飾り、28日の湘南戦でも途中から左右のサイドハーフに入った。
新境地を開拓中のストライカーは、シーズン後半戦の得点源となるべく、今日もお気に入りのサウナで心と体を整える。
(取材・文/飯尾篤史)
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