9月28日、日本経済新聞が報じた「国民年金『5万円台』維持へ 厚労省、厚生年金で穴埋め」という記事が注目を集めている。
年金制度の信頼を守るため、もともと少ない国民年金の減額を抑え、そのぶんを会社員が払う厚生年金の保険料や国庫で埋め合わせる。その検討を厚生労働省が始めた――という内容だ。
それに対し、SNSでは激しい反発が。
《それやったら、自営業とかの掛け金あげろや。なんで会社員が払ってるところから補填なんだよ 会社員なんてほぼ節税とかもできんのやぞ! 自営業の人なんて経費で何でも落として節税しまくってるイメージなんですけど??》
《え、それなら厚生年金払いたくない 自分で貯金する》
《穴埋め元が違う。なぜ勤め人がシワ寄せ食らわなならんのだ》
《え、普通にやばくないですか?厚生年金いくら払ってると思ってるん??そんなことがまかり通るならもう選択制にしてくれ!!!!》
など、会社員らしき人たちからの憤る声が多数ある。
「現在の国民年金の制度では、20歳からの40年間、月1万6590円の保険料を納めた場合、65歳から月6万4816円の年金がもらえます。
しかし、現役世代の人口減などから、給付を減らす『マクロ経済スライド』が導入されており、今後、年金額は減っていきます。この『マクロ経済スライド』を早めに停止することで、年金額を5万円台後半で維持し、その帳尻を厚生年金で合わせようというわけです。
年金制度はこれまでもさまざまな問題を先送りしてきましたが、この案も単なる先送りのひとつです。
そもそも、国民年金と厚生年金の2つの仕組みがあることが、時代にそぐわないという意見もあり、抜本的な制度改革を検討すべき時期でしょう。『厚生年金で穴埋め』と言われれば、現役世代の不公平感がさらに大きくなるのも当然です」(経済部記者)
元陸上選手の為末大氏は、9月28日、自身のTwitterを更新。
《年金がもらえると信じている我々の世代はほとんどいないのではないでしょうか。それにしても現役世代の特に会社員に理不尽な仕組みが多すぎます》
と、苦言を呈している。
ネット上にはほかにも《日本は頑張れば頑張るほど損をする仕組み》《正社員になるメリットを教えてください!》という、絶望的な声も。「年金制度への信頼」など、とっくになくなっているのだが……。
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