「はなまるうどん」は海外から撤退、「丸亀製麺」は海外出店を加速…明暗を分けた差は"現地化"の覚悟
「数年前に『はなまるうどん』の本部を取材した際は、提供された資料に中国に進出していることを大々的に謳っていました。同社の中国進出は、丸亀製麺よりも1年早い2011年でした。
「海外の『丸亀製麺』は、メニューや内装が日本とはまるで別の店舗に見えるほど。つまり “現地化” に成功したんです。2015年に買収したオランダのアジアン・ファストフードチェーン『Wok to Walk』のノウハウをうまく活用しているのです。
「『餃子の王将』は2005年に中国・大連市に進出しました。『日本の町中華の代表が中国大陸に挑む』ということで注目しましたが、5店舗まで増やしたものの、2014年に現地法人を解散して撤退しました。中国では、餃子といえば水餃子なのに、焼き餃子に固執した結果です」
「同社は、ラーメンの味以外はすべて現地のフランチャイズオーナーにまかせているのです。その結果、カツカレーのほか、焼き魚、焼き鳥、寿司まで提供する店もあります。あえて和食ファミレスの道を歩んだことで、結果的に中国に馴染みのない豚骨ラーメンを受け入れる土壌を作ったのです。