2020年の東京都知事選挙で貼られた、「コロナは風邪」と書かれた選挙ポスターを覚えているだろうか。
これに写っていたのは、政治団体「国民主権党」党首の平塚正幸氏だ。
それまでも国政選挙などに出馬していた平塚氏は、コロナ禍で主張を新型コロナ政策に絞る方針に転換。都知事選の当時、「クラスターフェス」なる抗議活動をおこなっていた、反ワクチン・反マスク活動における有名人のひとりだった。
しかし、2022年に入って急速に政治活動を縮小させ、7月に投開票がおこなわれた参議院議員選挙は、早々に出馬断念を表明。
それどころか、平塚氏のものとみられるTwitterアカウントは、8月26日に《人が規範とするべきものは 常識ではなく 時代を超越した 永久不変の真理です》という、美輪明宏氏の言葉とみられる一文を投稿したまま、更新がストップしている。
国民主権党の公式Twitterも7月10日以降、更新がとまっており、公認候補予定者とされている中根じゅん氏だけが、ひとり、Twitterなどで発信を続けている模様。
ほとんど“雲隠れ”状態になった平塚氏だが、この背景には、本誌が2022年4月に報じた平塚氏の児童福祉法違反や青少年健全育成条例違反の疑いが影響していると思われる。
当時、本誌の取材に、ある国会関係者は驚くべき平塚氏のトラブルを打ち明けていた。
「平塚氏は、2021年に警察の家宅捜索を受けているのですが、その数日前に子どもが産まれたことを自身のSNSで報告しています。じつはその平塚氏の赤ちゃんを出産したのは、当時、中学生の女性なんです。
どうやら平塚氏は、児童福祉法違反や青少年健全育成条例違反に問われているとみられています」
その中学生の親は、元地方議員のA氏。さらには、A氏の妻が熱心な国民主権党の支持者で、そこから平塚氏と中学生はほどなく交際を始めたとみられ、数カ月後には妊娠が発覚した。
4月下旬、国民主権党の事務所に電話をかけると、平塚氏本人が応じた。その際に自身の子供について、
「父親が誰なのかわからないので……まだ赤ちゃんにも会わせてもらっていませんし……」
「今は何も言えないのですが、やましいことはありませんよ」
と、語っていた。
一方でA氏は、平塚氏が娘を妊娠・出産させたことについては認めたうえで、「現在、訴訟なども含めて法的手段を検討しているところで、現時点で詳しくお話することはできません」と回答したのだった。
ちなみに、国民主権党のホームページでは「Amazon支援物資(随時更新)」と題して、平塚氏へ直接、物資を送れる「ほしい物リスト」が公開されている。
そこで、11月22日にひっそりと追加されたのは、アコースティックギター用のギターケースだった。価格は12月10日時点で、2万4500円。
これが政治団体への支援物資になるのか――。
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