「えっ、〇〇もガッカイ!?」
「ネット上では、たまたま学会員の芸能人と仲がよかったり、創価学会系の雑誌に出たりしただけでも、短絡的に“特定”されています。それに、同じ学会員でも平会員と幹部では、学会への貢献度が違うのに、均一に『学会員』とラベリングされる傾向があります」(長井氏、以下同)
「伝統芸能や絵画に携わる人や、ミュージシャンなども含めた、芸術分野の人たちの組織が芸術部です。まったく無名の人たちが95%を占めていて、テレビに出るような有名な芸能人は一握りしかいないんですが、彼らばかりが注目されているんです」
「その期間で、『創価の志』『仏法の志』『池田大作先生の大構想』をかなえるため、芸術部の志を学ぶんです。
「いわゆる有名芸能人の財務となると、『3ケタ』(100万円以上)は当たり前で、なかには『4ケタ』(1000万円以上)もある。それが『宿命転換』や『人間革命』に繋がり、『境涯』(宗教上のステージ)が上がることに繋がると考えるわけですね。『財務』は信仰の証しなのです」
「部員は、信者を勧誘する際の『折伏セミナー』などに駆り出されます。学会内でも、大きな会合などに有名な芸能人が来たりすると、『人気アイドルグループの〇〇くん、同志なんだ』と大騒ぎになる。『同志』は同じ信仰を持っているという意味です。偉い幹部が来て話をするより、よっぽど盛り上がるんですよ。有名芸能人は、選挙の際にも公明党の応援に駆り出されます。“客寄せパンダ”として期待されているんです」
「久本さんは、創価学会のセミナーや公明党の選挙応援にいちばん熱心に入っていました。2004年の参議院選のときは、23回も応援に入ったと聞いて驚いたことがあります。同じ肩書の岸本加世子さん(61)や、副芸術部長のみを務める柴田理恵さん(63)は、そのとき選挙応援をしたのは2回くらいだったのに、いちばん売れっ子で忙しいはずの久本さんの貢献度は断トツでした」
副芸術部長兼芸術部女性部長の久本。選挙運動に精力的に取り組む
「芸術部の『躍進3人衆』のような形で並ばされたんです。当時、私が急激に売れたころですね。池田氏に近い席で、相当な厚遇でした。でも私は、池田氏に小学校から大学まで70回ぐらいお会いしていたので、はっきり言って新鮮味がなかった。でも、氷川くんはおそらく池田氏に会うのが初めてで、涙ぐみながら話を聞いていました。メモは禁止だったんですが、後でレポートを出さなきゃいけないから、話をメモっていたんですよ。そうしたら、隣にいた氷川くんに睨みつけられて、『メモを取っちゃいけないじゃないですか!』って怒られてね。氷川くんは、本当に池田氏に心酔しきってましたね」
「滝沢くんのお母さんは、頑張って活動していましたよ。池田氏は歴史好きでもあるので、NHKの大河ドラマ『義経』で源義経役をやったときなんか、本当に喜んでいました」
「創価学会や公明党の集会で、士気を上げたり、対立陣営を煽るときに、彼女のヒット曲『狙いうち』がよく歌われるんです。サビをみんなで合唱して、対立候補や学会内の『仏敵』とされる人たちの名前を挙げて、最後に『お前は絶対、地獄行き。ヘイ!』と、みんなで叫んで盛り上がるんです」
「木根さんはセミナーにも熱心に来ていましたが、一人だとちょっと盛り上がりに欠ける。ボーカルの宇都宮隆さんも一応学会員で、『なるべくセットで』という頼まれ方をしていました。いちばん盛り上がるのは、小室哲哉さんが来たとき。小室さんは学会員ではないんですが、木根さんのよしみで参加してくれたんです。小室さんは『俺はこの宗教、わからないけど、みんな目がキラキラしていていいよね』と言ってくれたそうです。小室さんは“理解者”と呼ばれていました」
「高橋さんは以前、テリー伊藤さんと『サンデージャポン』(TBS系)で共演していました。そのテリーさんが『お笑い創価学会』(2000年)を書いたときに、『テリーさんって、創価学会が嫌いなのかな』と心配していましたね」
「ナイツは、私が創価大学3、4年のころに設立された落研(落語研究会)の出世頭です。それまでは、創価大出身の芸人といえば、アニマル梯団の2人か、私だったんですけどね(苦笑)。土屋さんは、私が学会を批判するようになってから、一度お笑いライブで一緒になったのですが、『もう話したくない』という雰囲気で、完全に『仏敵』扱いでしたね。エレキコミックも落研出身で、学会のセミナーや公明党の講演会なんかに、いちばん出てるコンビだと思います」
「中川家の2人は、親の影響で幼少期から学会員ですよ。意外な組み合わせですが、2人は岸本(加世子)さんと仲がいいんです。学会の会合で一緒になると、よく3人で『タバコ吸えるとこないかな』って言いながら、会場の裏のほうで一服していました」
「テレビ番組のキャスティングで有利になるとよくいわれますけど、正直それはないと思います。制作側に学会員がいれば、バラエティに一、二度は呼ばれることはあるかもしれませんが、能力がない人は出続けられません。ドラマにしても、大役を学会の力で……というのは聞いたことがないですね」
“創価学会の華”といわれる芸術部は、あくまで“名誉職”に過ぎないようだ。それでも信仰となると、涙を流さんばかりの献身をしてしまうのだ。