2022年も多くの著名人・有名人が世間を騒がせてきた。彼らの資産や邸宅について、話題になることもしばしばだった。
12月18日に最終回を迎えたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、「丹後局」を演じていたのが、女優の鈴木京香(54)だ。
彼女は2022年6月の「WEB女性自身」で、2021年6月に都心の超一等地の邸宅を購入したことが報じられた。
その物件は世界的建築家ル・コルビュジエの弟子で、日本に近代建築を広めた吉阪隆正氏が設計した、歴史的価値のあるもの。記事内では、不動産関係者の談話として「土地だけでも約3億円はくだらない」としている。
そこまでの高価な邸宅の資金について、本誌が2018年に報じた「物件売却」が浮かび上がった。
鈴木は元カレの真田広之と交際中に米国・ロサンゼルスの高級住宅街、ビバリーヒルズにあるマンションを購入していた。そこの売買履歴を本誌が確認すると、2018年9月に215万ドル(当時のレートで約2億3000万円)で売却されていた。
購入が報じられた「歴史的邸宅」は、鈴木の要望で、建設当時になるべく近づけるように改修していたという。購入価格以上に資金は投入されているとみられる。
「鈴木さんは2016年にも、港区の高級マンションを売却していますが、歴史的邸宅の購入資金として、ロスの豪邸の売却資金も使われていると見ていいでしょう」(不動産関係者)
不動産売買の資金を新たな豪邸に注ぎ込んだ鈴木だが、自らの事業の大成功で、豪邸を新築した人物もいる。
2022年はスマホゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」が大ヒットした「サイバーエージェント」社長の藤田晋氏(49)だ。
「この一帯は、坪単価約120万円。コロナ禍で地価が上昇したので、土地だけで10億円近くになりますね。土地に見合う上物を建てるなら、2億円はするはずなので、合計12億円くらいかかるでしょう」と、地元の不動産業者が話すのは、神奈川県葉山町に建設が始まった豪邸のことだ。
現場の看板には「葉山F邸 新築工事」と記されており、敷地面積は、なんと2729平方m(826坪)にも及ぶ。ただ、取材当時、この工事には地元住民から困惑の声もあがっていた。
「こんなに広い敷地での工事なのに、挨拶ひとつないんです。工事業者が来て、工程表を置いていっただけ。いまだに、どなたがここに住むのか知らされていません」(住民のひとり)
「『いったい何ができるんだ? マンションなどが建設されると困る』という声が、町内会で上がりました」(別の住民)
しかし、広大な土地の工事が始まり、住民説明会が開かれてもなお、施主が誰なのかは説明されなかったという。
当時、本誌の取材にサイバーエージェント社の広報部はこう回答を寄せていた。
「プライベートなことのため回答は差し控えさせていただきます。近隣の皆様とよい関係を築きたいと(本人は)申しております」
周辺住民から“疑問の声”があがった資産家は、この人も――。
「前澤さんは、もう地上に興味はないんでしょう」(地元住民)といわれるほどだったのは、千葉市内に“建設中”の大豪邸を持つ、「ZOZOTOWN」創業者の前澤友作氏(47)だ。
2021年12月に宇宙船「ソユーズ」に乗り込み、宇宙に飛び立ったが、その間も、その時点で7年となる豪邸工事は続いていた。
「ロケットに乗るより前に、こっちを完成させてほしかったですが、仕方ない。近所同士で『“千葉のサグラダ・ファミリア” だね』と嗤っていますよ」(地元住民)
当時、本誌が取材するとこう失笑が漏れた状態だった。
2022年12月には「月周回旅行」の同行クルーを発表するなど、次の“宇宙行き”を発表している前澤氏。そこまでには完成してほしいものだ。
自身の人生設計のために、これまで暮らしてきた豪邸を手放したのは、Vシネマ出演などで知られているコワモテ俳優の竹内力(58)だ。
高級住宅街・自由が丘に鎮座する、3階建ての白亜の大豪邸は、竹内が34歳のころに購入した“有名な豪邸”だった。
しかし、それが売りに出されているというのだ。本誌が入手した資料によると、総床面積414平方mのこの邸宅は、2022年になって、約8億円で実際に売りに出されていた。
“Vシネマの帝王”に何か金銭トラブルか――。本誌が自宅の“タワマン”から出てきた竹内を直撃すると、
「カネならあるよ。説明するから後日、来てくれ」
と、迫力ある声で記者を一喝。後日、竹内が代表を務める映画製作会社を訪ねた。そこで聞かされたのは、意外な真相だった。
「もう不動産会社への売却は済んでいるんだ。価格は7億円以上。まだ次に住む人は決まっていないみたい。思い入れのある家だったんだけどね」
購入費用と合わせて、この豪邸に12億円近いおカネをかけてきたという。しかし、「10年前から、売ろうかと考えていたんだ。妻と暮らしているけど、広すぎるんだよ。別々の部屋にいると声も届かない。インターホンはつけたけど、結局使わないしね」と不便な面もあったと明かしてくれた。
「自分がいつまで元気に動けるかわからないわけだから。言ってしまえば、“終活”の一種だな」
かつては50人、100人とゲストを呼んで、ホームパーティも頻繁に開催していたという。豪邸の間取りも驚異の「7LLLDK」で、ホテルのような作りだったが、年齢を重ねるにつれて、周囲から“マンション移住のススメ”があったそうだ。
「最近は、同年代や年上の社長たちから『もう豪邸には住めたんだからいいじゃないか』とか『後のことを考えなよ』とすすめられてね。たしかにそうだなと思った。アクションの仕事が減ると思って、これまで公表してこなかったけど、31歳のときに映画の撮影で大怪我をしているんだよ。腰と首の手術を何度もしているし、いまも我慢しているけど、痺れなどの後遺症はある。人よりも元気でいられる時間は短いと思っているんだよね」
もちろん、終活といっても、仕事は引退するわけではない。映画製作も出演も続けていく。
ひとえに「豪邸」といっても、その決断の背景にはさまざまな感情があるようだ。