11月3日から4日にかけて、都内でグミを食べた男女が体調不良を訴え搬送される事案が相次いだ件で、被害にあった人の食べたグミに大麻由来の成分が含まれている可能性があることが判明。14日、「大麻グミ」がXでトレンド入りした。事件記者が、改めて事の経緯を振り返る。
「3日の午後3時ごろ、東京・墨田区の押上駅で、20代の男女4人が体調不良を訴えて病院に運ばれる事態が発生し、うち1人は警視庁の調べに『大麻グミを食べた』と話したそうです。
さらに、翌4日には、東京・小金井市の武蔵野公園で開催された『武蔵野はらっぱ祭り』で40代の男性が配っていたとされる『グミ』を食べて、10代から50代の男女5人が体調不良を訴え、病院に搬送されました」
くしくも「グミ」による被害が相次いだことで、ネット上では2つの事案の関連性を疑う声もあったが、警視庁は関連性はないと見ているようだ。ただ、「グミ」の中に違法成分が含まれている可能性があり、警視庁は成分を見極めるための鑑定を進めているという。
「食べると元気になると思い、ほかの人にも食べてほしいと思った」
武蔵野公園でグミを配った男性は、警察の調べに対して、そんな謎めいた供述をしていると報じられているが、ネット上では「知らない人からもらったグミ」だったことに、
《見知らぬ人から得体の知れない物をもらってはいけないのは当然の常識でしょう》
《人からもらったものを、よく食べる気になるね……なんなのかわからなくて怖いから私なら食べないし、そもそも貰わない》
と驚きの声があふれたが、一方で、
《食べた人を不用心だと責めている人もいるが、試供品配布などは一般的だし、責められるのは気の毒で、配布者の悪意もしくは、間違った善意を責めるべきだと思う》
などの声もあった。また、
《ヤバいのが出回るようになってきてるみたいですね。もらった、購入した側にはそのような意思がなくとも渡す側が騙してたら困りますよね…》
との声も寄せられている。前述の事件記者が語る。
「今年8月4日から、大麻に含まれる成分の1つ『THCH』が指定薬物として規制されました。『THCH』は幻覚作用や記憶障害、薬物依存などの健康被害が懸念される物質ですが、規制前は食品やカプセルとしてネットなどで販売されていたのです。
国民生活センターは、7月末までの1年間に『THCH』を含む食品などを摂取して救急搬送された事例が4件あったとして、注意を呼びかけています。具体的には、20代の女性がグミを食べたあと気分が悪くなり、『幻覚が見える』などと訴えたケース、40代の女性が激しいめまいを感じたあと2日間、意識不明となったケースなどがありました。
今回の大麻グミには『THCH』ではなく、似たような成分である『HHCH』が含まれていたのではないかとTBSは報じていますが、現段階で詳細は不明です」
今回の2つの事案で、グミを食べたのが「子供でなくてよかった」との声も多くあがったが、たとえ試供品でも、人からもらった物には用心が必要な時代なのかもしれない。
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