「使っただけで逮捕か」LINE「合併」で「反社会的勢力排除」に困惑する暴力団関係者 弁護士の見解は
「六代目山口組は、11月1日からLINEの使用をいっさい禁止したようです。『今後はLINEを送らないでほしいという』LINEが来たのを最後に、その文言も消えてしまいました」
《当社は、反社会的勢力の構成員(過去に構成員であった方を含みます。)およびその関係者の方や、当社サービスを悪用したり、第三者に迷惑をかけたりするようなお客様に対してはご利用をお断りしています。》
「我々は、情報のやり取りをLINEを通じてやってきた。電話もLINE電話が多かった。それがいきなり使えなくなると本当に困るよ。いまのところLINEが止まってしまうことはないが、今後、どうなるかわからない。LINEをやめて、ほかの通信アプリを使用するように、と言ってくる組織もあるが、もうそんなにたくさんアプリを入れたくもないし、よくわからない」
「ヤクザ同士のLINEが禁止なのか、堅気の人にも送ったらダメなのか、堅気の人からLINEが送られてきたら、それもダメなのかわからない。LINEでやり取りしただけで逮捕になるなんて、ひどい話だ。ましてや、相手方も逮捕になるなら、もう使うことはできない」
「これまでも、暴力団組員であることを隠してゴルフ場を利用したことが、詐欺罪に当たるとの判決が出されたり、暴力団組員であることを隠して航空会社のマイルを貯めたことが、電子計算機使用詐欺に当たると逮捕されたりした事例があります。LINEは無料で使用できるため、欺罔行為(ぎもうこうい・人を欺きだますこと)により財産上の利益を得た、と言えるかという点にやや疑問はありますが、暴力団組員であることを隠して通信サービスの提供を受けること自体が、詐欺であると言われる可能性はあるでしょう」