木下優樹菜の「すっぴん顔」が話題だ。ここ最近、自身がプロデュースしたクレンジングジェルや美容液をアピールするため、Instagramで実際に使った様子を披露する際、すっぴんを見せているのだ。
5月13日には、《肌に栄養補給》と、すっぴんで美容液と2ショット。シミひとつない、つるつるの肌が見て取れる。4月20日には、クレンジングを使った直後の肌をアップで披露した。コメント欄には、《綺麗な素肌ですね》《目の保養》《スッピンが小学生!!》《今の方が可愛いです》など、ファンによる感嘆の声があふれている。
木下に限らず、女性芸能人がSNSですっぴんを披露することは多い。起き抜けの顔、眠る前の顔、スキンケア中の顔をアップする人もいれば、YouTubeで、すっぴんからメイクを施す過程を見せる人もいる。その多くが肯定的な受け止め方をされているが、なぜ人はすっぴんをもてはやすのか。化粧心理学者の平松隆円さんは、「理由はいくつか考えられます」と話す。
「日本には“すっぴん崇拝”ともいえる傾向があります。『化粧』には『化ける』という字が使われていますが、化粧をした顔は作り物・偽物であると考える人は少なくありません。化粧をしている顔は、人を騙している、という心理があるのでしょう。そのため、すっぴんをよいものだと捉えている人は多いです。
あとは『プライベートを覗き見したい』という心理を利用している部分もあります。24時間365日、多くの女性はメイクをした顔で過ごします。そのため、すっぴんの顔は秘密であり、限られた人のみが知っている、というわけです。秘密があれば、知りたいと思うのは人の性でしょう」
たしかに、すっぴんをさらしたことで親近感を持たれ、好感度が上がるケースは多い。2011年に小森純がブログですっぴんを公開したところ、普段より150万ほどアクセス数が跳ね上がったというエピソードもある。最近では、2021年に指原莉乃がYouTubeで公開した「すっぴんからゴリゴリメイクします」という動画が、現時点で1000万回再生を超えている。
また、今回の木下に限った話でいえば、木下サイドにとって、自身のこれまでのイメージを“リセット”する効果もあるという。
「メイクには、本来『補う』という意味があります。対人関係において、相手に伝えたい自分のイメージが、そのままでは伝わりづらかったりします。だから人は、メイクで自分を補います。いわゆる“印象管理”です。
木下さんの場合は、これまでのギャルっぽいメイクで伝えていた印象が、過去の騒動もあったことで、本人も意図しない形で受け取られてしまいました。そのため、本当の自分は違うのだと伝えたくて、すっぴんを公開されたのかもしれません。もしくは、ありのままの自分を見せることで、これまで管理してきた印象をリセットするという目的もあるのでは」
自信がないとできないのはもちろんだが、すっぴん公開も、芸能人にとってはひとつのイメージ戦略ということか。
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