10月31日、NHKは阿部渉アナウンサーがラジオ番組『マイあさ!』のパーソナリティを降板すると発表した。
阿部アナは、『NHK紅白歌合戦』の総合司会を3年連続で務め、「エグゼクティブアナウンサー」の肩書を持つ、NHKの“顔”ともいうべきエースアナ。しかしながら10月29日の「文春オンライン」で、局内の30代女性職員と“ダブル不倫”状態にあることが報じられていた。
「阿部アナは、クリーンなイメージで好感度も高かっただけに、このスキャンダルは致命的です。偽名でホテルに宿泊したことは旅館業法に抵触する可能性があるうえ、その偽名が『相川佐一郎』という『あさイチ』を連想させるものだったことが、NHK上層部の逆鱗に触れているという話もあります。55歳という年齢を考えても、現場復帰は絶望的と見られています」(芸能記者)
NHKは受信料で運営される公共放送。より高い信頼性を求められるのは当然で、情報を言葉として伝えるアナウンサーは、その信頼性の象徴的な存在ともいえる。各アナウンサーは責任の大きさを自覚しているはずだが、これまでにもNHKでは、アナウンサーの不祥事は少なからず起きている。
1991年、松平定知エグゼクティブアナウンサー(当時)が、泥酔した状態でタクシーの運転手を車載電話で殴り、足蹴にする暴行事件を起こした。これが原因で、松平アナは朝の情報番組を降板。
2005年には、『おはよう日本』の中継リポーターなどを担当していた男性アナウンサーが、路上で女性に抱きつき胸を触るなどして、強制わいせつで現行犯逮捕された。
2012年には、東京アナウンス室所属の男性アナウンサーが同僚と飲酒後、電車内で女子大生の下着に手を入れ、胸を触った疑いで現行犯逮捕。その後、不起訴処分となったが、このアナウンサーは他部署へ異動となり、アナウンス業務から外れている。
2016年には、地方放送局所属の男性アナウンサーが、同じ情報番組を担当していた契約アナウンサーと不倫関係にあることを「フライデー」が報じた。この「路上車内不倫」の写真のあまりの生々しさが世間を賑わせ、出世コースを歩んでいたとみられていた男性アナウンサーはその後、アナウンス業務を外れている。
そして2018年には、「マロ」の愛称で人気があった登坂淳一アナが、フリー転身直後にセクハラ疑惑を報じられ、予定されていたフジテレビの報道番組を、放送開始前に降板する事態となった。
高い信頼性を求められるプレッシャーの、はけ口を探してしまうのだろうか……。
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