昨年の輝きは、いったいどこへいってしまったのだろう……。
藤浪晋太郎は2022年オフ、阪神からポスティングシステムを利用してアスレチックスと年俸325万ドル(約4億2000万円)で契約。だが、移籍当初から制球難に苦しみ、四球から自滅するケースが多発した。アスレチックスは早々に藤浪を見切った。出番があるとすれば負け試合のときのみ。
しかし「捨てる神あれば拾う神あり」であった。オリオールズが藤浪の球威に興味を持ち、電撃トレードが成立する。オリオールズはアスレチックスよりチーム力は数段上で、しかも投手の再生には定評のあるチームだったことは藤浪には幸いした。日本時代よりも球速はさらにアップし、160kmを超えることもしばしば。自らの力でオリオールズでの勝ちパターンの中継ぎの地位を確立した。
そして迎えた2024年。藤浪は更なる進化を求め、名門メッツと335万ドル(約5億3000万円)プラス出来高で契約した。
しかし、オープン戦での出来は散々だった。5試合に中継ぎとして登板し、0勝1敗2ホールド、防御率12.27と結果を残せず、開幕はメッツ傘下3Aのシラキュースで迎えた。
「メッツの首脳陣は、開幕は間に合わなかったけど、じっくり調整して4月なかばには昇格を願っていたと思います。ところが調子は一向に上がらず、しかも内容がひどすぎました。4月26日のガーディアンズ傘下3Aコロンバス戦では連続四球、暴投、四球で無死満塁の一人相撲。結局1回も持たず6失点(自責3)でKOされました。
続く29日の試合でも1/3を2安打2四球2失点に終わり、またも1回を投げきることが出来ない。これでマイナー4試合連続失点となり、防御率は15.88と悪い流れを止められずにいます。とにかくコントロールが悪く四球で塁を埋め、そして適時打の繰り返し。まるでアスレチックス時代に戻ってしまったかのようです。
藤浪はもちろんメジャー昇格を目指しているでしょうが、この成績では昇格が遠のくばかりか、いつクビを斬られてもおかしくありません。年俸約5億3000万円はけっして安くはありませんから」(現地記者)
当然メッツファンは怒り心頭。SNS上には藤浪への“口撃”はもちろんのこと、彼の獲得に尽力したビリー・エップラーGMの責任を問う声が日を重ねるごとに増えているという。
防御率15.88、WHIP3.35(投球回あたり与四球・被安打数合計) 、与打率.261、与四球率20.65という目を覆いたくなる成績では仕方ないか。
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