自民党女性局長の松川るい参院議員、局長代理の今井絵理子参院議員らが7月下旬に参加したパリ視察。研修をうたいながら、エッフェル塔前で塔を真似たポーズを撮るなど、まるで観光旅行のような写真をSNSにアップしたことで、批判が殺到していた。
批判された議員たちは、それぞれに反論を展開している。今井議員は、自身のSNSで《海外研修に対して、「公金を使って無駄だ」という指摘もありますが、無駄な外遊ではありません。旅費についても党の活動ですから党からの支出と、参加者の相応の自己負担によって賄われています》と主張した。
松川議員も、自身のSNSで《費用は党費と各参加者の自腹で捻出しています》《非常に真面目な内容ある研修であったにも関わらず、『税金で楽しそうに大人数で旅行している』と多くの皆様の誤解を招いてしまったことについて申し訳なくおもっています》と、あくまで有意義な研修であったとつづっている。
だが、本誌が入手したパリ視察の全スケジュールを見ると、まったく異なる事実が浮かび上がってきた。「令和5年女性局フランス研修 研修ノート」と題された冊子には、出発(7月24日)から帰国(28日)まで3泊5日の日程が記載されているのだが、純粋な研修に充てられていたのは、たったの6時間。 国会議事堂見学や、在仏日本大使らとの食事会を含めても、10時間にしかならないのだ。
初日は、入国手続を終えてホテルでの結団式。2日めは朝食の後、10時から国民教育・青少年省の担当者からブリーフィング(簡潔な説明)を1時間。なんと、午前中の予定はこれで終了だった。
午後にはフランスの国会議員2組と1時間ずつ面会が設定されているが、“お仕事” はここまで。リュクサンブール宮殿(国会議事堂)をガイドツアーで見学し、エッフェル塔での観光には、旅程表では30分が割かれていた。 20時半からは、セーヌ川で、2時間半の優雅なディナークルーズが組まれていた。
3日めは、さらに観光色が強い。国会議員らには午前中に1時間の保育園視察があったものの、他の参加者は14時40分まで研修はない。国会議員らも早々に合流し、シャンゼリゼ通りでの自由行動が2時間以上。旅程表には「ショッピング等をお楽しみください」とわざわざ書かれ、はしゃぎっぷりが伝わってくる。
「非常に真面目な内容ある研修」の実情は、あまりにも華やかだった。本誌の報道をうけ、SNSでは怒りの声が渦巻いている。
《松川るいと今井絵理子どうしようもないな。自民党は腐りきっている》
《ここに書かれてることが事実だったらほんとにただの観光旅行じゃない。セーヌ川でディナークルーズ?ショッピングをお楽しみ下さい?これのどこがムダな外遊じゃないのか教えて欲しいわ》
《研修に参加した議員ども、国民をバカにするのもいい加減しろ!!》
《直ぐに女性の議員が少ないとか大臣が少ないとか言うけど、性別問わずまず議員としての資質を上げてくれ》
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