音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」の元ボーカル・コムアイが8月1日(現地時間)、SNSを更新。かねてから、パートナーの映画監督で文化人類学者の太田光海(あきみ)氏と、ペルーのアマゾン熱帯雨林での出産を宣言していたが、7月22日に現地で第1子となる長男を出産したことを報告した。
この“アマゾン出産”には、当初から、健康面や衛生面などに対する不安の声が多数、寄せられていた。そんな声を払拭するかのように、投稿には、健康そうな長男と、何かをほおばるコムアイが写っていた。
一件落着に思えたコムアイの出産だが、彼女がほおばる姿が、いま新たに物議をかもしている。彼女の投稿には、こんな書き込みがあるのだ。
《写真は胎盤を薪火で焼いてもらったのを食べているところ。生も焼きもめちゃくちゃ美味しかった!》
出産した際の自らの胎盤を、生と焼きで、串に刺して食べたというのだ。この「胎盤食」に懸念を示すのが、美容皮膚科医・美容整形外科医の浦上恭英氏だ。
「胎盤(プラセンタ)注射を美容外科で使用することは、よくあります。美肌効果などが一般的によくうたわれていますが、効果を実感する人も多いです。さらに、ほかの動物では、自身の胎盤を食べるということもよくあります。もともと栄養価は高いのです。
ただ、人間の生食となると話は別です。人間が口から食べたものは、基本的に分解されて、アミノ酸やグルコースなどになります。なので、美容効果は注射ほどには見込めません。少なくとも美容については、科学的な根拠はないのではないでしょうか」
注射ではなく胎盤を食べることには、むしろ感染症のリスクがある、と浦上医師は指摘する。
「そもそも胎盤には、胎児に届く栄養物のなかから、有害物を取り除くザルのような役割がありますからね。『胎盤食』は、そのザルの網にかかっていた有害物質も、一緒に摂取してしまう危険性があるんです。
また、内臓を食べているということですから、食中毒を起こしうる細菌やウイルスがいる可能性もあります。焼き肉店で、ホルモンを生で食べているようなものですからね。衛生上は問題でしょう」
浦上医師によれば、出産を終えたばかりの母親は、健康的な食事をとることが第一だという。コムアイが、母子ともにゲンキに、日本に帰国することを願うばかりだ。
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