「キャンプのときから、開幕スタメンが獲れそうだなっていう手応えがありました。試合を重ねるごとに、自分の特徴を出すことができているのかなって。それが今の出場試合数に繋がっていると思います」
「(柴戸)海くんのボールを奪い切るところ、間合いの詰め方、寄せ切るスピードは参考にしているというか、真似しようと思っています。以前は守備に苦手意識があったんですけど、今はボールを奪う気持ち良さを感じるようになって。守備面が自分の良さに変わりつつあります」
「最初の1、2か月は、自分を出すことや周りに合わせることでいっぱいいっぱいでしたけど、試合を重ねるうちに自分の立ち位置も変わってきて、中心としてやらなきゃいけない、って感じるようになって。チームメートに声をかけるようにもなりました」
「その頃にあったアビスパ福岡戦や柏レイソル戦は、今思い出しても手応えがあったというか。90分通して攻守において自分のやりたいことができた試合でした。自分の中でもひと皮剥けた感覚がありましたね」
「正直、悔しい気持ちは、あります」
「ベンチスタートが多くなるなかで、チームはいい結果を出し続けている。でも、絶対に腐っちゃいけないと思っていますし、試合に出られていないわけでもない。途中から出て自分に何ができるかを常に考えています。負けているなら点を取りに行くし、勝っているなら試合を締める。今の自分の立場をしっかり理解してやり続ければ、またチャンスが来ると思うので」
「佑一くんは攻撃のスイッチを入れるパスや縦パスが本当にうまいし、ワンタッチのクオリティも高い。ワンタッチでサイドに散らしたり、相手が寄せてきてもワンタッチで角度を作って変えたり。学べることが多いです。佑一くん、海くん、ふたりのいいところを身につけるのが一番ですけど、前に行く部分、ボックス・トゥ・ボックスのプレーは自分のほうができるのかなって。そうした自分の良さをもっとアピールしていきたいと思っています」
「ライン間で全然ボールがもらえてないねって言われたんです。それで、いろいろと映像も見たりして、こういうボールのもらい方がいいって。それから練習で意識して取り組むようにしています」
「前さえ向ければスルーパスには自信があるので。もらい方を意識したことが、あの得点に繋がったのかなって。ナオさん(小幡直嗣コーチ兼通訳)からは、そろそろ点が欲しいねって。せめてペナルティアークまで入っていきたいねって言われているので、もっとシュートを打つ回数を増やしていきたいと思っています」
「ジムに通って筋トレをするようになりました。ジムだけでなく、大原(サッカー場)の筋トレルームでもグリさん(石栗建フィジカルコーチ)と一緒にやっています。もうひと回りくらい大きくして当たり負けしないように。体もしっかり絞って動けるようにしていきたいです」
「特に優大は相談に乗ったりもしていて。自分ももし、夏まで出場機会を得られずにいたら、試合に出たいって絶対に思うはず。それでもレッズに残りたいという気持ちもあって、すごく悩むだろうなって。ヒデも優大もレンタル先でしっかり試合に絡んでいますし、戻ってきたときにまた一緒にプレーするのが楽しみですね。自分も今は試合に出られていますけど、いつ出られなくなるかわからない。彼らのような決断を迫られるかもしれない。改めて、厳しい世界だなって」
「あのふたりはチームの中心だったし、毎試合、絶対的な存在感を放っていて。攻守において本当にうまいですし、自分とはまだまだ差がありますけど、刺激になったし、自分も追いついていかないといけないなって」
「自分もプロになって試合に出続けて、やっと目を向けられるようになったというか。あそこを目指さないといけないなって、やっと思えるようになってきた、っていう感じです」
(取材/文・飯尾篤史)