人気シンガーのエド・シーランは、現在の妻チェリー・シーボーンにプロポーズをした際、チェリーが「イエス」と返答しないのではないかと、肝を冷やしたという。
ノルウェーとスウェーデンのテレビ局が共同制作する人気のトーク番組『スカヴラン』に出演したエドは、チェリーにプロポーズをした時のことを回想。当時はまだ恋人であったチェリーから、「冗談で言ってるの?」と、予想だにしなかった言葉が返ってきたのだという。
「チェリーのご両親は結婚してなかったからね。今は結婚したけど、30年にわたり事実婚という関係だった。だからチェリーも、結婚はさほど大切なことではないという価値観を持って生きていたんだ」
「だから、実際にプロポーズをしたとき、“もしかしたらイエスと言ってくれないかもしれない”っていう考えがよぎった。本当に、結果がどうなるか全くわからなかった」
エドが心の中で抱いていた不安は、残念ながら天気にもそのまま反映されてしまった。屋外で美しい夕日を背景にプロポーズをしたかったエドは、庭につる棚を建てたのだが、外では風が吹き荒れ、大雨が降っていたのだという。
「その日の夕方、僕はチェリーに、“ちょっと散歩に行こうよ”って何度も声をかけた。だけどチェリーは、“いやよ”って返すばかりで、僕は“本当に?散歩に行かなくていいの?”って念を押さなくちゃいけなかった」
「そうこうしているうちに、だんだん時間がなくなっていった。婚約指輪にはその日の日付を刻印してあったから、どうしてもその日のうちにプロポーズしなくちゃいけないって、必死だったんだよ。夜の9時ぐらいになって僕は、“頼むからお願いだよ”って、チェリーを連れ出した」
散々苦労しながらも、遂にチェリーを計画通りの場所に立たせたエド。そして、プロポーズの瞬間がやってきた。
「そして僕は、“結婚してくれないか”ってプロポーズの言葉を発した。そしたらチェリーは、“それってマジで言ってるの?”って…。その後長い沈黙が続いたから、僕は“プリーズ?”って改めて聞いたよ。あの時ほど、自分は人間なんだって思ったことはないね」
「ミュージシャンとしてのキャリアを続ける中で、例えば“これをやってもいい?”なんて許可を取らなくちゃいけない時があっても、大体“どうぞどうぞ”って答えが返ってくる。そういう環境が続くと、それが普通になっちゃうんだ」
「だけど、誰かにお願いをするのに自分はひざまずいて、その相手は一瞬の間に人生最大の決断をしなくてはいけないようなシチュエーションがやってくる。ありがたいことに、チェリーは“イエス”と答えてくれたけどね」
元々幼なじみ同士であったエドとチェリーは、2015年に再会。その後交際をスタートさせ、2017年に婚約、その2年後である2019年に結婚したのだった。
また2人の間には、昨年の夏に第一子となる娘ライラちゃんが誕生している。
MTV NEWS