世界的スーパースターのBTSが、またしてもアジア人差別の対象となってしまった。
先週末に放送された、チリで人気のコメディショー『Mi Barrio』の最新回にて、コメディアンたちはBTSの仮装をして登場。鮮やかな色の衣装やウィッグに身を包んだ出演者たちは、北朝鮮の最高指導者=金正恩の名前をもじり、「僕の名前はキム・ジョンウン」「僕の名前はキム・ジョンドス」などと自己紹介をしたり、BTSメンバーのアクセントをバカにするようなジョークを発した。
映像を見たファンは、すぐに同番組を批判。「#StopAsianHate(アジア系へのヘイトクライムを止めろ)」や「#ElRacismoNoEsComedia(差別はコメディではない)」というハッシュタグとともに、それぞれの意見をネット上で発信したのだった。
[THREAD] Last night, Chilean comedy TV show #MiBarrio (open TV channel available to the whole country) presented a parody performance of BTS, where all the jokes were based on racism and xenophobia, including mockery of their language, (cont.)
— BTS Chile (@BTS_Chile) April 11, 2021
video cr; isidoradae pic.twitter.com/tBK8CYbbKs
ツイートが拡散されると、BTSのファン以外からも、同番組の放送を非難する声が殺到。すると現地時間で12日、『Mi Barrio』は謝罪文を発表したのだが、反省の色が全く見えない文面にファンはさらに怒りを爆発させた。
「素晴らしい意見をどうもありがとう!我々はこれからも成長し続け、学び、皆さんの意見に耳を傾けていきたいと思います。そして、皆さんに楽しみをもたらす存在でい続けようと思います。皆さんからのポジティブな意見はもちろんのこと、批判についても受け入れます。なぜなら、それこそが我々が目指すものですから――皆さんにユーモアと楽しみをお届けするのが我々の役目です」
この謝罪文が火に油を注いでしまったことを受け、番組の製作元であるテレビ局「Mega」は改めて謝罪文を発表。「番組の内容を通してご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。我々としては、誰かに不快な思いをさせたり、侮辱したり、また傷つけたりといった意図は一切ありませんでした」と綴り、さらには『Mi Barrio』が先立って発表した文章の言葉を少し丁寧に書き直し、「我々はこれからも成長し続け、学び、皆さんの意見に耳を傾けていきたいと思います。ポジティブな意見だけではなく、批判に関しましてもすべて受け入れ、よりよい作品を作れるよう精進してまいります」と締めくくっていた。
Here is our translation of @Mega's apology. https://t.co/rASIu4Iy8c pic.twitter.com/MGBICAQnNj
— BTS Chile (@BTS_Chile) April 12, 2021
今年の2月には、ドイツのラジオ番組にて、司会者がBTSを新型コロナウイルスに例えるなど、差別的発言を連発。また3月には、アメリカのトレーディングカード・メーカー、Toppsが、今年のグラミー賞をテーマとしたステッカーカード・シリーズを発表したのだが、その中でBTSの姿を描いたものには暴力をふるうようなデザインが用いられていたため、ネット上で大バッシングを浴びカードの製造を中止する決定を下していた。
MTV NEWS