新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、発生地が中国の武漢であるということから、現在アメリカではアジア系の人々に対する差別・暴力行為が横行している。「Stop AAPI Hate」という連合のレポートによれば、2020年の3月19日から今年の2月28日の間に報告されたアジア系に対する差別行為の件数は3,795件となっており、中でもアトランタのマッサージ店でアジア系女性6人が死亡した銃撃事件は、世界各国のメディアで連日取り上げられ話題をさらった。
そうした暴力行為の件数が増加している傾向を受け、アメリカをはじめとする各国の著名人たちは、人種差別に抗議する声明を次々と発表。そして今回、人気グループのBTSもまた、“反アジア”の人種差別について言及する声明を発表した。
グループの公式ツイッター上には、ハングルと英語で次のような声明が投稿されている。
#StopAsianHate#StopAAPIHate pic.twitter.com/mOmttkOpOt
— 방탄소년단 (@BTS_twt) March 30, 2021
「(差別行為により)大切な人を亡くされた方々に、お悔やみを申し上げます。僕たちも、悲しみと怒りを感じています」
「アジア人として差別を受けた時のことを思い出します。僕たちもこれまで、理由もなく浴びせられる罵倒や、見た目をバカにするような言葉にずっと耐えてきました。ある時には、“なぜアジア人が英語を話すのか”と聞かれることもありました」
「そうした理由で自分たちが憎しみや暴力の対象になるという心の痛みは、とても言葉では言い表せません。ここ数週間の間に起こった事件に比べれば、僕たちが経験したことなんて取るに足らないのです。しかし、そのような経験により僕たちは無力だと感じさせられ、どんどん自尊心をそぎ落とされていきました」
「今世間で起こっていることは、アジア人として自分たちにも関係のあることだと思っています。自分たちの意見をどうメッセージにして皆さんに届けるか、慎重に話し合うためにもたくさんの時間を要しました」
「しかし、僕たちが伝えなくてはいけない内容は明白です」
「僕たちは、人種差別に反対です。暴力行為を強く非難します。あなたと僕、そして僕たちみんなには、尊重される権利があるのです。僕たちも皆さんとともに団結します」
MTV NEWS