病院前に救急車が到着するシーン、そこには大門未知子にしたキリッと引き締まった表情の米倉涼子(46)がいた。
10月スタートのドラマ『ドクターX 外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)のシーズン7が8月22日にクランクイン。大ヒット作の初日とあってか、40人超の関係者が見守る中、主演の米倉は待ち時間にストレッチしてみたりと気合を入れてロケに臨んでいた。
今回の敵役は、野村萬斎(55)。「この日、いきなり対立シーンがあり、米倉さんに『私、失敗しないので!』と未知子の決めゼリフを言われた萬斎さんは収録後に『来たー! あれだ!!』と喜んでいましたね」(ドラマ関係者)
米倉と萬斎は今回が初共演。東帝大学病院・院長代理役の萬斎が超完璧主義者として、未知子に立ちはだかる“最強の敵”を演じる。過去全6シリーズの平均世帯視聴率が21・1%という国民的ドラマとなった『ドクターX』。今年で10年目を迎えるが、テレビ朝日関係者は声を潜めてこう明かす。
「米倉さんにとって、いまや代表作といえる位置づけですが、本人は“大門のイメージがつきまとう”ことに抵抗があり、ずっと続けることには消極的なんです。しかし、局の上層部としては、シリーズ10までは絶対に続けたいと考えています。さらに『相棒』のように劇場版も進めたい。
来年10月もテレ朝で米倉さん主演連ドラが内定していますが、『ドクターX』をやるかはまだ決まっていません。そのため制作サイドは『ドクターX』続行を目指し、ご本人の嫌がる“マンネリ”防止策に迫られている状態なのです」
■シーズン10まで続行狙うテレ朝が用意した“秘策”
米倉が納得してシリーズ10まで出てもらえるよう、局側は“秘策”を考えたという。
「今回のキャスティングの目玉は、悪役のイメージがあまりない野村萬斎さんでした。ただ、萬斎さんは東京五輪に携わっていたので、なかなか撮影スケジュールが決まらなかったと聞いています。
米倉さんのテンションを保つためにも、シリーズ8以降も刺激的でぶつかりがいのある萬斎さんクラスの大物“敵役”のキャスティングは不可欠でしょう。そこまでやらないと米倉さんの続投は難しくなるかもしれません」(前出・テレビ朝日関係者)
今回の萬斎との初共演に米倉は、
《狂言の世界で極められている国宝級の体の動きなど、私が持っていないものを、何かひとつでも萬斎さんから学べたらいいな》
とコメントしている。米倉をつなぎとめるため、テレ朝はあと3人の“好敵手”探しに奔走することになりそうだ。