手をふるバッハ会長(写真:時事通信)
《YOUは何しに日本へ?》
《開会式もリモート参加でお願いいたします。広島長崎にも行かないでください。あなたが来ることを誰も望んではいません。》
《五輪要らないし、貴方も要らない。》
4度目となる緊急事態宣言が東京に発令されることとなった7月8日。「#バッハ帰れ」というハッシュタグとともにTwitterではこうした怒りの声が。そう、この日IOCのトーマス・バッハ会長(67)が来日したのだ。
同日午後0時14分頃、東京・羽田空港に到着したバッハ会長。チャーター機を使った昨年11月の来日と異なり、今回はフランクフルト発の民間機で一般客に混じって来日していた。
「(五輪開催実現のために)われわれは犠牲を払わなければならない」「(緊急事態宣言は)五輪とは関係ない」といった発言などによって、日本国民の感情を逆なでし続けた状況下での来日。さすがに慎ましやかな行動を取るかと思いきや、圧巻の“五輪貴族”ぶりをここから見せる。
この日の空港到着ロビーには、バッハ会長の姿を撮影しようと50人近い報道陣が待ち構えていた。しかし、到着から1時間を過ぎてもバッハ会長は一向に姿を見せない。気づけば、さっきまでいた警察官やSPの姿もない……。
「実は、到着ロビーを通らずにハリウッドスターや政治家などが特別に使うVIPルートで送迎車に乗り込んで空港から“脱出”していたそうです。一足先に来日していたコーツ調整委員長はちゃんと到着ロビーから出てきたんですけどね……」(五輪関係者)
報道陣を見事まき、先導のパトカーと黒塗りのSP車両に挟まれながら宿泊する5つ星ホテル「The Okura Tokyo(オークラ東京)」へ車で向かったバッハ会長。ホテルへ到着すると、待ち構えていた報道陣に車の中から笑顔で手を振るという“サービス精神”まで見せていた。
8日から3日間、バッハ会長は新型コロナの感染防止策としてホテルで隔離生活を過ごすのだが、実はホテルの外でも“特別待遇”が。
この日は生憎の雨模様だったが、ホテルの敷地を取り囲むように20mごとに警察官が立っている。その数、なんと約20名。敷地近くの路上に少しでも車が停まろうとすると、すかさず警官が声をかける“超厳重警備”ぶりだ。
「近くの飲食店に配送するために荷降ろししているトラックにも、車を動かすまで警官がピタリとマンマークしていたのにはビックリしました。近隣にアメリカ大使館もあるのでもともと警備は厳しい地区ですが普段はいない機動隊のバスも2~3台停まっていましたので、ここで仮眠しながら交代で常時警備に当たるつもりなのでしょうね」(近隣で働く男性)
広島や長崎も訪問することが報じられているバッハ会長。果たして、日本全国でこの“VIPすぎる”滞在生活を送るつもりなのだろうか――。