卑劣なDV男は、なんの根拠もなく女性を疑い、心と体を追いつめた。
9月30日、英バーミンガム刑事法院はローリー・ファラル容疑者(30)を懲役13年で投獄したと発表した。容疑は「傷害」だ。ファラル容疑者は、昨年の2月からおよそ3カ月にわたり、交際相手の女性に暴行を加え続けた。
当時、容疑者は別の傷害事件の刑期を終え、刑務所から出所したばかり。だが、自由の身となってすぐに本性が蘇った。自分が服役中に、交際相手の女性(20)が別の男たちと関係をもったと根拠なく言い始めたのだ。
出所からわずか数日後、いらだちが抑えられない容疑者は、ガラスの瓶を女性の頭部に投げつけた。
その行動は次第にエスカレートし、あるときは、女性の足首を持って家の2階の窓から全身をぶら下げ、「じゃあな!」と連呼したこともある。さらに、お構いなしに暴言を吐き、女性のスマホやSNSをチェックした。
ファラル容疑者の残忍ぶりが明らかになったのは、昨年5月のことだ。両目に大きなアザをつくって泣いている女性を見つけ、住民が通報。女性は救急隊によって保護され、ファラル容疑者はその日のうちに逮捕された。
女性の体には、いたるところに絆創膏が貼られており、血が滲んでいた。体には9つほどの切り傷があり、容疑者の粘着ぶりが伺えた。
警察は、今回の事件について「ファラル容疑者は、自身の刑期中に被害女性が不貞を働いたと思い込み、暴力をふるい始めた。きわめて過酷な状況だったと思われます」とコメントしている。
事件当時、イギリスではコロナ禍によるロックダウンが実施されていた。このことから、コロナ禍とDVを結びつけて報じるメディアも多い。実際にイギリスでは、パンデミック以降、DVの相談件数が6%増えたとの統計もある。
ネット上には
《こいつを2度と刑務所から出すな》
《13年後に男が出所してくると考えたら、女の子は怖いだろうな……》
などのコメントが並んだ。
再び刑務所に戻ったDV男。13年間後、どこまで更生しているだろうか。
写真:ウェスト・ミッドランズ警察
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