横浜DeNA4-1日本ハム
真っ向勝負で強打者をねじ伏せた。4―1の七回2死二塁。横浜DeNAの先発・今永=資料写真=は代打大田を追い込むと、外角の147キロでバットに空を切らせた。
復帰4戦目で最多の108球、7回1失点。自らの完全復活を証明する309日ぶりの勝利をつかみ取った。
ストライク率は7割に迫り、終盤まで衰えなかった140キロ台半ばのストレートは決め球となり、カウントも稼いだ。
二回にプロ初アーチを献上した万波の次打席は直球のみで3球三振に。「打たれた後にベンチが『点取るぞ』と声を出してくれて士気が上がった」。あふれんばかりの闘争心を制御しながら、精度の高い変化球を交えて連打を許さなかった。
「もう1軍のマウンドには戻れないかもしれない」。昨年10月、悩み抜いて左肩にメスを入れた。リハビリの日々は不安や焦燥感に駆られた。
運転中に高速道路の出口を間違えるほど、気付いたら今後の野球人生のことばかり考えていた。負担の掛からないフォームを追求し、股関節や骨盤の動きまで見直した。「28歳で体の変化も加わっている。意識してパワーアップしないといけない」。仁志2軍監督の助言も得て、より高みを見据えながら取り組んできた。
一段と強くなったエースがカード勝ち越しを決め、交流戦は2007年に並ぶ過去最高の3位で終えた。「ここに帰ってこられて良かったという感情は自分自身のもの。とにかくチームが勝つこと。もっと上を目指していく」。今季65試合目で、ついに最下位から脱出した。
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