シーズン終盤に1軍デビューを果たし、未来のスター候補がきらめきを放った。横浜DeNAのルーキー森敬斗内野手(18)は「対応できたこともあった。すごくいい期間になった」。8試合に出場し、12打数3安打。確かな手応えと課題をかみしめ1年目を終えた。
衝撃デビュー
文字通りの衝撃デビューだった。10月27日の巨人戦。ビエイラの154キロを逆方向にはじき返す左翼フェンス直撃の二塁打に、ラミレス監督は「これだけの結果を出してくれるとは正直思っていなかった。何かを持っている」と驚かせる。同31日には「2番・遊撃」で初先発も任された。
本人にとって忘れもしない打席は今月4日の中日戦。七回1死から谷元の5球目を引っかけて二ゴロに打ち取られた。
「少しだけ動いた球に対応できなかった」。そう悔やんだが、好投手の球筋を体感できたことが何よりの収穫だろう。
三振はわずか1個。快速球に食らいつき、追い込まれても粘れる高い能力を示した。2軍のシーズン後半から打撃フォームを修正し、右足を上げる始動を早めたという。
「タイミングを早くとれるようになり、球を見る時間も長くなった」と好感触をつかんでいる。
走力磨き定着狙う
8日からは宮崎で行われている秋季教育リーグに参戦し、走力を磨く。50メートルで5秒8の快足ながら、2軍では7盗塁にとどまった。「バランスよくスタートできるかが課題。(実戦で)いっぱい走って鍛えたい」
1軍の試合では浅い単打一本で、二塁から本塁に生還できるスピードも見せつけた。リーグ最少の盗塁数だったチームの弱点を補うことができれば、来季からの1軍定着も現実味を帯びてくる。
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