横浜DeNAにドラフト1位で入団した入江大生投手(22)=明大=ら新人8選手が6日、横須賀市夏島町の合宿所「青星寮」にそろって入寮した。入江は「年も明けて新たな気持ち。野球により真摯(しんし)に向き合って頑張りたい」と決意を語り、同2位の牧秀悟内野手(22)=中大=も「大学の何倍も寮の環境がすごい。野球に打ち込める」と気合をみなぎらせた。
恒例の新人合同自主トレーニングは8日から始まり、29日まで2軍施設「DOCK」で行われる。新型コロナウイルス感染予防のため、見学エリアを閉鎖し選手のファンサービスも実施しない。
横浜高出身・松本、部屋に飾る品は…
最高峰の世界に飛び込んだ新人8選手は、休息の場となる自室に思い思いの品を持ち寄った。
入江は3年前に新人王のタイトルを取った東が昨年まで使っていた「出世部屋」に入ったが、「自分のペースでやっていきたい」と気負いはない。明大野球部の寮長やファン、知人からもらった手紙20~30通を持参し、「頑張ろうという自覚と責任を持って臨みたい」と意気込んだ。
年末年始は故郷栃木に戻り、「年越し前に爆睡してしまった」。初詣には行けなかったが、代役の友人が引いたおみくじが背番号と同じ22番の「吉」だったといい、幸先のいい幕開けとなった。
牧は、長野で美容師をしている母・寿奈美さん(53)に散髪してもらってから入寮。中学時代に所属していた野球チームの仲間が寄せ書きしたバットを手に「部屋に飾って自分の調子が悪いときに見て頑張りたい」。初詣で凶のおみくじを引いたが「これ以上の下はない。前向きです」。
ドラフト3位の松本(横浜高)は渡辺元智元監督直筆の色紙を飾る。コロナ禍で夏の甲子園大会の中止が決まった後に贈られたものだ。名将が歴代の選手に伝えてきた「目標がその日その日を支配する」という言葉を、松本自身もかみしめながら練習してきたという。
さらに「君たちは見えない敵に立ち向かった世代として語り継ぐ役目を担っている」とのメッセージも添えられた。「プロでも忘れずに頑張っていきたい」。名門出身の先輩たちに負けじと新たなスタートを切る。(松村 祐介)
「楽しみ」「プレーで恩返し」
ドラフト4位・小深田(高校の先輩の阪神井上からもらったバットを持参) 寮生活は初めてだが楽しみ。井上さんと同じ舞台で早く野球がやりたい。
同5位・池谷(両親からもらったマットレスと、高校のユニホームを着た縫いぐるみを携え入寮) 1年間通して活躍してプレーで恩返ししていきたい。
同6位・高田(祖母が育てたミカンが好物) 静岡の特産品だし、今まで食べて育った。でも荷物が多くてあまり持ってこられなかった。
育成1位・石川(友人の寄せ書きが入った縫いぐるみを持参) 寮はリラックスできる環境。一日も早く支配下に上がれるようにスタートから頑張る。
同2位・加藤(マネジャーからもらったお守りと松下幸之助の著書を持ち込む) 子どもたちに夢や希望を与えられる選手になって野球人口を増やしたい。
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