横浜DeNA8-1阪神
好投がようやく報われた。横浜DeNA先発の今永=写真=は今季最長の8回を投げて1失点。7月14日以来の4勝目は、左肩手術から復帰後の本拠地初勝利でもあった。
「この日のために頑張ってきたと言っても過言ではない。またここに帰ってこられてうれしい」。お立ち台で、待ち焦がれたファンの熱気に浸った。
エースたるゆえんが凝縮された投球だ。いきなり初回に1点を先制されるが、優れた観察眼がただの失点に終わらせない。「見逃し方などでチェンジアップが見切られていると分かった」
直球主体に切り替えると、阪神打線を寄せ付けない。三回は1死二塁で迎えた中軸を力で押し、サンズを力のない遊飛、前の打席で先制打のマルテを空振り三振に取った。チェンジアップと投げ分けるようにしたというフォークボールも巧みに織り交ぜ、今季最多の11三振を積み上げた。
後半戦に先発した4試合のうち3試合はクオリティースタート(6回以上で自責点3以下)も勝ちなしの2敗。それでも「勝てないのは勝てない原因がある」と、己のすべきことに集中していた。
打線の大量援護に感謝し、「結局誰かに助けてもらわないと勝ちはつかない。今永のために何とかしたいと思われる選手にならないと」。28歳の左腕はどこまでもストイックだ。
この日は子ども向けのイベントも開催。幼い頃から「絶対に(プロ野球選手に)なる自信があった」という今永は観客席に向けて高らかに言った。「これからも僕が投げる試合は必ず勝ちます」
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