昨年10月に左肩の手術を受け、リハビリを続けていた横浜DeNAの今永昇太投手(27)=写真=が17日、横浜スタジアムでの先発投手陣の練習に参加し、約9カ月ぶりに1軍へ合流した。
軽めのジョギングやキャッチボールなどで汗を流したサウスポーは、20日の中日戦(横浜)で先発するとみられる。昨年8月15日のヤクルト戦(横浜)以来となるマウンドに向け「手術をする前よりもしっかりとパワーアップして、ここにいられるようにやってきたので特別な気持ちはない」とうなずいた。
チームは最下位に低迷するだけに、エースの復帰は大きい。練習を見守った川村投手コーチは「満を持して帰ってきた。僕らも待っていましたという感じ。彼は投手陣全体のリーダー。周りに与える心理的な影響は大きい」と期待を込めた。
今永は2軍で5試合に登板し、3勝1敗、防御率1・32。ここ2試合は中6日で先発し調整のペースを上げていた。
【一問一答】「恩は結果で返す」
今永がいよいよ1軍のマウンドに帰ってくる。昨秋のクリーニング手術からリハビリ中心の春季キャンプ、2軍での実戦登板と順調にステップを踏んできた左腕が思いを語った。
─どんな自分を目指してきたのか。
「けがをしたことには必ず原因がある。どうやったら繰り返さないように済むのか。元に戻すのではなく、しっかりと技術も心もパワーアップしないと、けがをした意味がない。ここまでは段階を踏んで歩んでこられた」
─本拠地で先発するイメージは。
「一つずつ勝っていく。投げた試合はもちろん、自分が投げていない試合でもどれだけチームに良い影響をもたらせるか。僕もことしで28歳になる。常に見られている意識を持って、リハビリ期間を過ごしてきた。引き続き、1軍でもそんな立ち振る舞いができれば」
─チームは現在最下位に沈んでいる。この現状をどう捉えている。
「負けてしまうと僕自身もなかなか眠れない夜があった。ただ、1軍の選手の苦しみに比べれば、僕の苦しみなんか大したものではない。一番大事なのは自分が結果を出して、チームに良い影響を及ぼせるようにやること」
─眠れない夜とは。
「試合の敗因や先発投手の気持ちとかを考えた(夜)ということ。ファームにいるから1軍は知らないという空気感(を出すの)は、組織として良くないと思っていた。残留組の先発投手とどうコミュニケーションを取ろうか、とか。1軍の状況をいろいろと想像しながら過ごしてきた」
─復活を待ちわびるファンにメッセージを。
「自分のユニホームを着て応援するシーンがテレビに映るだけでも、モチベーションが上がった。リハビリがつらいという気持ちには到底ならない。すごく感謝している。感謝の気持ちを第一に持ち、恩は結果で返すしかない。しっかりと勝つ投球をしたい」
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