サウスポーは己と対話するように、一球、一球を丁寧に投じていった。
左肩手術から復帰を目指す横浜DeNA今永が初めてブルペンへ。踏み込み足の歩幅を測り、約4カ月ぶりのマウンドの感触を確かめる。捕手を立たせたまま20球、力強いボールがミット音を響かせた。
「どんな感じかなと思ったけど、体は忘れていないもの。意外と投げられたというのが正直なところ」。クールダウンしながら同じリハビリ組の進藤らと談笑し、リラックスした様子も見せた。
本人いわく、力加減は5割程度。「感覚的にはそこまでリリースで力を入れるわけではなくて、地面からの力をしっかり感じて投げた」と独特な言い回しで振り返る。
ここまでは股関節の動きや下半身の強化に力を注いできた。「そこの力強さは感じた。着足した右足も動かなかったし、プレートを蹴る感覚もあった」。手術以前よりもパワーアップして戻った実感もある。
今キャンプ中に捕手を座らせて投球するプランを描く。「最後のクールかどこかで座らせると思います。順調にいけば」。エース復活へ確かな一歩を踏み出した。
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