三浦新監督を迎えた横浜DeNAは、オープン戦を3勝7敗の11位で終えた。コロナ禍で外国人選手の来日が大幅にずれ込んだ影響もあり、自慢の強力打線が影を潜めた一方、投手陣は開幕ローテーション争いを中心に激しい競争が促された。26日に東京ドームで巨人との開幕戦を控える新生ベイスターズの布陣を検証する。
鍵握る若き先発陣
「投手陣が踏ん張って戦っていかないといけない」。オープン戦最終戦が雨天中止となった21日、三浦監督がそう覚悟を示した。我慢の戦いが予想されるシーズン序盤、先発陣が鍵を握りそうだ。
その筆頭株が開幕投手に決まった浜口だ。年明けから直訴してきた5年目の左腕は、オープン戦3試合で9回2失点と結果を残した。「信頼を重ねてローテの軸として働きたい」と燃えている。
高卒5年目の京山=写真上=は150キロを超える直球の威力が増し、2月の練習試合から無失点を続けた。指揮官から「チームで1番安定している」とお墨付きをもらったほどだ。さらに昨季10勝の大貫、同防御率2・27と安定した平良は計算が立ち、ドラフト1位のルーキー入江や昨季2勝の上茶谷ら若手をけん引したい。
高卒4年目の阪口は開幕ローテからは外れたが、1軍での登板機会は増えてきそう。これにリハビリ中のエース今永や18年の新人王・東が早期に戻ってくれば、リーグ屈指の先発陣が完成する。
もり立てる救援陣
救援陣は、昨季途中から守護神の座を任された三嶋が4試合無失点と抜群の安定感を示した。中継ぎに専念して2年目の左腕石田は失点しながらも、調整は順調そのもの。昨季56試合の登板を誇ったエスコバーは開幕には間に合わないが、新人池谷、8年目の砂田の両左腕がその穴を埋める。
昨季7年目で初勝利を挙げた平田、42試合に登板した国吉や2年目の伊勢が、回またぎなど複数イニングを視野に入れた役割を担うことになる。
昨季の不振から2軍スタートだった山崎も、20日からチームに合流。2年連続でセーブ王に輝いた実績がある山崎は「一丸になって戦いたい。そういうブルペンにしたい」と仲間に宣言するなど一体感は増している。
今季も6連戦の過酷なスケジュールが続くほか、コロナ禍の影響で九回で打ち切られる特別ルールが採用されることも決まった。木塚投手コーチは「先手必勝。これまでよりも1点の重みが変わってくる」と予想する。若き先発陣を育てながら、力を付けた中堅がそろう救援陣がもり立てていく構図になりそうだ。
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