腹をくくって、原点に立ち返る。横浜DeNAの上茶谷大河投手(25)=写真=は大学時代の投球フォームに戻して来季に挑む。
現在のフォームに比べて故障のリスクが高いとされるが、「けがをしないで0勝か、けがをしやすくても勝つかなら、リスクを選びたい」と並々ならぬ覚悟だ。
「学生時代のフォームで」
3年目の今シーズンは開幕ローテーション入りも、4月までの4試合で0勝3敗。わずか1カ月で2軍に落ちた。10月にようやく初白星を挙げるも、結局この1勝のみ。プロ入り後ワーストの勝利数に終わり「ふがいないシーズン」と唇をかんだ。
「けがをしないフォームづくりに取り組んできたけど、うまく出力につながらないと感じていた」
暗中模索のまま秋季トレーニングを迎えた上茶谷に道筋を示したのは、コーチングアドバイザーの小谷正勝氏(76)だった。「学生の時のフォームで投げなさい」。その言葉をすぐに受け入れたという。
当然やみくもに危険を冒すだけではない。故障の可能性を少しでも減らすため、動画でのフォーム確認や下半身の強化にも力を注ぐ。
ルーキーイヤーに7勝を挙げたものの、成績は年々下降。「何としても結果を出すため」。来季に懸ける思いが、上茶谷を駆り立てている。
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