横浜DeNAの三嶋一輝投手(31)が10日、横浜スタジアムで契約更改交渉に臨み、1千万円増の年俸1億2千万円で合意した。
来季は国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たす見込みだが、成績によって年俸が変動する3年契約を結んだことも明かした。
9年目の今季は59試合に登板して自己最多の23セーブをマーク。3勝5敗で防御率4・08だった。開幕から抑えを務めたが、不調で9月に配置転換された。(金額は推定)
屈辱の1年「一生忘れない」
剛腕にかかる大きな期待の表れだ。順調ならば来季に国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たす三嶋が3年契約を結び、「すごく必要とされていると感じたし、(球団からの)『うちにいてほしい』という言葉がうれしかった」。
不本意なシーズンだった。昨季途中から担ったクローザーとして今季を迎えたが、巨人との開幕戦でサヨナラ本塁打を浴びて敗戦投手となると、その後も乗り切れない。9月には配置転換を告げられた。「大事なところで踏ん張れなかった」と自らを責める。防御率も昨季の2・45から4・08に悪化し、安定感は影を潜めた。
「自分一人でチームの勝ちをひっくり返してしまったことは一生忘れない」。つかみかけた勝利が1球の失投で引き分けや負けに変わるポジションの重みを知った。「悔しいのは当たり前だし、乗り越えていかないといけない」と誓いを立てる。
オフは恒例となった厚木での自主トレーニング後、地元の福岡に移って一人で練習に取り組む。「今まで通りではダメだと思った」と、故郷の浜辺や山で走り込むつもりだ。
「ベイスターズのために腕を振りたいと改めて思った。優勝させられるようにしっかりやりますと(球団に)伝えた」と三嶋。屈辱を糧として、プロ10年目のシーズンに挑む。
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