左肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(通称トミー・ジョン手術)から復活した横浜DeNAの東克樹投手(26)が、2種類目のチェンジアップ習得に取り組んでいる。先発ローテーションの軸として期待される来季の目標は、11勝で新人王に輝いた2018年以来の規定投球回クリア。「不安はなく万全な状態」と、オフも進化の歩みを止めない。
苦しいリハビリを乗り越えて10月に792日ぶりの白星をマークした小さな左腕。現在は愛工大名電高時代に過ごした名古屋市内で自主トレーニングに励んでいる。中日の笠原らとも顔を合わせる予定で、勝負球をさらに磨くつもりだ。
もともと三振が奪えてセ・リーグ屈指の質を誇る球種だが、「今よりもう少し球速が遅いチェンジアップがあれば新たな武器になる」。ライバルチームの意見も貪欲に吸収していく。
秋季トレーニングでは新任の斎藤チーフ投手コーチと対面。かつて同じ背番号11を付けていた大先輩から思いを伝えられ、「(斎藤コーチ、現巨人の山口と)2人続けてメジャーリーグに行っている。『恥じないように頑張ります』と伝えた」と初心に帰る。
エース今永も戦列に復帰。「左腕王国」と称されたベイスターズ先発陣の活躍がチームの成績を大きく左右する。「それぞれタイプは違うが、自分の個性をしっかり理解して伸ばしていきたい。投手陣の先頭に立っていく」。打者と駆け引きを楽しみながら、豪快なピッチングを見せつけていく。
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