横浜DeNAの伊勢大夢投手(23)がクローザーへの思いを胸に、横須賀のブルペンで奮闘している。「秋は球の高さをボール1個分低くする。シーズン中に出てしまった課題」。細部を突き詰めるのは、憧れの場所の怖さを知ったからだ。
三嶋、山崎の不調もあって、伊勢は10月に2度セーブ機会のマウンドを託されたが、いずれも失敗。その後、中継ぎで好投するも、再び抑えを任されることはなかった。今季を振り返り「何をしていたんだって感じ」と、己に厳しさを向ける。
ただ、手痛い失敗から、得難い経験と学びを手にした。「クローザー以外で投げるのが若干楽になったし、投げてはいけないコースをブルペンから一層意識するようになった」。ふてぶてしさと細やかさが、背番号13には同居する。
12日は三浦監督らが見守る中で投げ込んだ。斎藤新コーチからは、力を入れ過ぎる癖を改善するため「7、8割くらいの力で、バランス重視で投げてみよう」とアドバイスがあったという。伊勢も「スライダーのことを聞いてみたい」と積極的だ。
プロ3年目の来季は「勝ち試合で投げる投手に入っていくことが目標」と伊勢。その先に見据える野心も隠すことはない。「いずれは(抑えで)投げられるようにアピールしていく」。ハマの守護神の座を、実力で奪い取ってみせる。
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