月に1回程度、tvkのナイター中継を担当するアナウンサーが、日々の出来事やエピソードをコラムでお伝えします。今回は吉井祥博アナウンサー。
大変心残りでしたが、シーズン終了より一足早く、tvkのナイター中継「横浜DeNAベイスターズ熱烈LIVE」は、10月8日の中日戦をもって今季の放送を終えました。雨で中止になった3試合を除く39試合、ご覧いただきありがとうございました。
ツイッター(#tvk_DB)と連動し、たくさんのメッセージも放送へ反映できました。6日の阪神戦はゲストをお招きして副音声も試みました。悔いが残るのは、中継試合そのものが13勝20敗6分けと負け越したことです。また、サヨナラ勝ちの試合に巡り合わず、お届けできなかったのも悔やまれます。私たち中継スタッフの思いがまだ不足していると肝に銘じ、一層精進していきたいと思います。
さて、今シーズンの放送でとりわけ試合を左右したと感じたのは、先発投手陣の出来でした。tvkの解説者の方々も皆同じ見解でした。中でも若い先発投手が先にまとまった失点をして試合展開が変わってしまうケースが目立ったような気がしています。
追い掛ける攻撃陣にも、どこか無理が生じたように見受けられました。余談ですが、実況アナウンサーも事前準備にかなりの時間を割く先発投手は心の中で相当に応援しています。
三浦大輔監督は常に試合前の取材でも言葉を慎重に選びますが、先発投手陣について語ってくれた10月初旬の話は印象的でした。
「1軍のマウンドに立つのは大変。勝つのはもっと大変。年間通して信頼され、ローテーションを守るには体力も必要だし、調子に左右されず安定した同じフォームで投げる必要もある。若手投手たちはそれらが足りない」
課題が明らかになった若い投手陣はオフに心身を鍛え、体に不安があれば治す。その上で本来必要な投げ込みなどへ進む─。時間はかかるでしょうが、将来に向けて根本的な強化に挑むという三浦監督の信念がうかがえました。
OBで解説の遠藤一彦さんは「三浦監督も現役時代、初めはあまり体が強くなかったが、工夫をして体を強化し、春のキャンプで徹底した投げ込みができるようになった。そこから成績が安定した」と明かしてくれました。来シーズンは投手陣の幹が太くなり、ドラフト会議の抽選で小園健太投手を引き当てた時のような、三浦監督の満面の笑みが多く見られることを心から願っています。
ドラフト会議と言えば先日、ベイスターズから2位で指名された早稲田大の徳山壮磨投手と、4位指名された法政大の三浦銀二投手の投げ合いを見に神宮球場へ出掛けました。熱かったですね。徳山投手は7回2安打8三振、三浦投手は9回4安打7三振で、ともに無失点。ここ一番でお互いを意識し、打席でも闘志を燃やしていました。これからチームメイトとして磨き合ってくれる2人の姿を思い描き、胸躍りました。
もうすぐシーズンは終わりますが、tvkアナウンサーのコラムは根岸佑輔アナウンサーと私とで続けていきます。年末にはプレーバック中継やシーズンを振り返る特別番組もありますので、その様子もお伝えできればと考えています。
外部リンク